新リードオフマンの座をつかみ獲れ!西武ドラ4ルーキー若林楽人、駒苫時代の先輩から23歳初安打
23歳初ヒットは対戦を待ち望んだ駒大苫小牧時代の先輩からだった。
14日の日本ハム戦、1番で出場した若林楽人は初回、相手先発・伊藤大海の148キロの直球をライト線に弾き返して二塁打にすると、源田の犠打で3塁へ。3番・森のタイムリーで生還し、先制のホームを踏んだ。
共にルーキーだが、若林にとって伊藤は高校時代の1学年上の先輩にあたる。お互いプロ入りを目指す昨年、コロナ禍の自粛期間には地元・北海道で共に練習を行うこともあった。待望の初対戦を前に「あえて何も話しませんでした」と言葉は交わさなかったという若林。迎えた初打席は2球で追い込まれたが、3球目・4球目とボールを見極め、5球目、初スイングで伊藤の直球を仕留めた。
「仲の良い先輩ですけど、負けたくない気持ちでした。すべての球種の精度が高いですし、勝負をかけてくるときのストレートは威力がある。打席に立って改めていいピッチャーだなと感じましたが、1本打てて嬉しかったですし、次回の対戦も楽しみです。」と笑顔で振り返った。
プロ初安打は4月4日のソフトバンク戦、開幕から8試合、10打席目だった。同期入団のブランドンや渡部健人が先にプロ初安打をHRで飾り(※渡部は同じ4月4日)、「正直焦りもあった」と苦しんでいた若林だったが、「初ヒットが出てからプレッシャーも徐々に軽くなって、本来のスイングができてるのかなと思います。今は自分のやるべきことを冷静に考えられているので。」と、この日から5試合連続安打、7日の楽天戦では初HRを含む猛打賞を記録。9日のロッテ戦で初の1番に抜擢され、いきなり3出塁2盗塁の活躍で魅せた。
2番を打つ源田からは「考えるとかしなくて大丈夫だよ」と声をかけられ、「そのおかげで思い切りできています。自分が打てなくても源田さんがいる!という気持ちでやっています。」と『1番』にも気負うことなく、「自分のいいところを続けていれば結果はついてくる」という気持ちで臨めている。
「初球から振れるのも彼のいいところだし、きっちりとスイングできるから強い打球がいく。まだまだ壁がたくさんあると思うけど、いろんな経験をしながら立派なレギュラーになっていってもらいたい。」と辻監督の期待も大きい。
入団時に『盗塁王』の目標を掲げたように、『足』も若林の大きな魅力のひとつ。6盗塁は現在、源田と並ぶリーグトップで、このままレギュラーに定着すればタイトルも現実味を帯びてくる。
10日に受けた自打球の影響も心配されたが、翌日もグラウンドに姿を現すと「来週は大丈夫です、もうすぐ誕生日なので」と出場を宣言(?)。言葉通り23歳の誕生日を迎えた4月13日から1番スタメンに復帰し、翌14日に伊藤大海からの二塁打を含む2本の長打でチームの勝利に貢献した。
誕生日の夜、自身のInstagramには「来年は源さんと森さんに是非祝って頂きたいです」と投稿。逆指名の理由は「特にお二人には、自分の結果が出ていない時に声をかけていただいたりしているので。」と、はにかみながらアピールした。
コロナの影響で今は外食もできない状況だが、1年後は、不動の1番打者となり、後ろに控える大好きな先輩たちに盛大に祝福される未来が待っている。
※トップ画像はプロ初安打の記念球をもつ若林(球団提供)
関連記事
この記事の番組情報
文化放送 ライオンズナイター
火~金(10月〜3月) 17:50~17:57
群雄割拠の様相を呈するパシフィック・リーグ、王座奪回を目指す埼玉西武ライオンズの試合を中心に放送! 今シーズンも「吼えろ!ライオンズ 叫べ!文化放送ライオンズ…