小池知事単独インタビュー「大地震のときラジオは重要!関東大震災から100年、強靭な都市を」
平日午後5時~5時15分、全国33局ネットでお送りしている「ニュースパレード」
2023年1月6日(金)は東京都の小池百合子知事単独インタビューをお送りしました。
今年は関東大震災から100年、「都市型防災」をテーマに話を聞きました。
東京都は去年10年ぶりに首都直下地震の被害想定を公表しました。
大地震が発生したとき、大きな課題の一つが「帰宅困難者問題」
これに対し知事は…
「こういうときラジオってすごく重要ですよね。文化放送さんにもがんばってもらいたい。
みんなが『せいの!』で帰ると交通がマヒしたりする。一斉帰宅を抑制してもらう。『東京都帰宅困難者対策ハンドブック』を作り動画もある。
一斉帰宅の抑制に取り組む企業を認定し、職場で担当者を決め指示を出す『事業所防災リーダー制度』も作っている。
また都は『一時滞在施設』に備える備蓄品を購入する補助を出している。社会全体で帰宅困難者対策を進めないと」と話しました。
都では民間企業にも「一時滞在施設」の協力を求めていますが、現在の収容人数は想定される帰宅困難者の10分の1にとどまっていて、東日本大震災の時のように平日昼間に災害が発生した場合、再び路上に大勢の人があふれるリスクがあります。
また都内で急増するタワーマンションについては、エレベーターの停止や閉じ込めリスク、災害弱者の移動が難しい問題、トイレの問題など様々な課題が指摘されていますが…。
知事はタワマンに限らないとした上で「備蓄と住民同士の共助の必要性の周知徹底は重要。日頃顔を合わせ、お互いの助け合い精神も必要。
これまで防災アプリなどを活用して、マンション全般の防災対策の普及啓発を実施してきた。管理組合でのマンションにおける共助の取組もオンライン講座もある」
そして高齢化も大きな課題の一つ。災害発生時に地域には高齢者や災害弱者を助ける人がいない可能性もあります。これに対して知事は…
「この10年間で高齢者がさらに増えて高齢化率も上がっている。単身世帯も増えて、人口の構造・住環境、本当に変化している。
それぞれの地域での高齢者対策を。自治会はなかなか働き盛りの人の参加は難しいが、工夫しながらみんなで防災を進めることが必要で、日頃のお付き合いがきわめて重要。消防団という組織があるが、丸ノ内・大手町には住民はいないので、消防団をむしろこれから組織することが必要かもしれない。企業に防災リーダーを決めてくださいというのはそういうこと。
関東大震災から100年、強靭な都市をしっかりつくっていきたい。強靭は建物だけの話ではない、気候危機・エネルギー危機が続く中、太陽光や水素など様々なエネルギーを活用して脱炭素化、大きな課題に立ち向かっていく」
都では今後、地震や風水害などへの対策として、10年間で6兆円を投入する方針です。
ちなみに写真にお寿司をモチーフにしたのぼりが映っていますが、これは2月27日・28日東京でおこなわれるイベント、スシテックトーキョー“Sustainable High City Tech Tokyo = SusHi Tech Tokyo”ののぼりです。
知事は「スタートアップに今年は力をいれていく。人の力こそ都市の原動力!」と。
また、パンダのことはいつも満面の笑顔で語る小池知事、シャンシャンが2月21日中国へ帰ることについては
「あっという間に5才。シャンシャンがいなくなることについて寂しい気持ちの方もおられると思いますが、大人になるシャンシャンをみんなでお見送りをしましょう。色んなイベントも考えて最後出会いを楽しんでいただきたい」とやはり笑顔で話していました。
都庁担当記者 気象予報士 防災士 伊藤佳子