『緊急特番!TOOBOE大反省会 ~僕だって カウントダウンジャパン2022 出たかった~』レポート!トレンド入りしなければ文化放送出禁!?林士平、PEOPLE 1、ボカロP・煮ル果実にも電話つなぎ

『緊急特番!TOOBOE大反省会 ~僕だって カウントダウンジャパン2022 出たかった~』レポート!トレンド入りしなければ文化放送出禁!?林士平、PEOPLE 1、ボカロP・煮ル果実にも電話つなぎ

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TOOBOEが2022年12月28日(水)、『緊急特番!TOOBOE大反省会 ~僕だって カウントダウンジャパン2022 出たかった~』を生配信した。

ボカロP・johnの別名義として、2022年4月にシングル『心臓』でメジャーデビューを果たすと、同年11月には大人気TVアニメ『チェンソーマン』第4話にて、エンディングテーマ「錠剤」を担当したTOOBOE。2022年における活躍ぶりは申し分ないものに違いない。それにも関わらず、今回の特番と同日に開催された大型フェス『COUNTDOWN JAPAN』(以下:CDJ)より、一体なぜオファーが届かなかったのかを分析し、2023年以降の出演を目論むというのが番組の大まかな主旨である。

当日は、彼を支えるTOOBOEチームとともに、『CDJ』とは縁もゆかりもない東京・浜松町の文化放送サテライトプラスより、4時間にわたる公開生配信をしたわけだが、オンエア序盤から「最悪な主旨」との声や、奔放主義なメンバーの多いチーム全体に「打ち合わせが甘い」とのツッコミが飛び交っただけでなく、スタジオの先にいる通行人たちからも、TOOBOEの名前がほとんど認知されていないなど、音楽・運営面における今後の伸び代を大いに感じさせてくれた。
ちなみに、番組公式ハッシュタグ「#大反省会」がオンエア中にTwitterでトレンド入りをできなかった場合、TOOBOEが文化放送を“出禁”になるという裏テーマも。冒頭からひりついた空気のなか、いよいよ乾杯の音頭で反省会の幕が上がった。

この日は全部で6つのコーナーを用意。

番組全体を通して、各コーナーを入れ替わり立ち代わりに実施したのだが、なかでも唯一といえるほど、今回の生配信の功績や“やった意味”を実感できたと思われるのが「無名告知マンのコーナー」

TOOBOEがオンエア前より「ラジオ界の中吊り広告を目指す」と宣言していた通り、今回の生配信は業界初のフリー告知番組として、無名だが番組に出演し、何らかの告知をしたいという“無名告知マン”を募集していたのだ。いわゆる“数字”の弱さによって『CDJ』出演オファーを勝ち取れなかったTOOBOE。「うちも数を増やしたいんだけど??」と、なぜ人気を集めたい側が他人の告知に一肌を脱ぐのかを、企画が始まってから気づくあたりもご愛嬌である。

現に、同企画には中学3年生にして、活動を初めて2カ月足らずだというフレッシュな歌い手・Fu96-から、TOOBOE自身も絵柄を大絶賛していたイラストレーター・kano、雀荘に入り浸るVTuber・倉持京子、さらにはLINEスタンプ「適当キャベツ」を発売する人物まで、バラエティ豊かなクリエイターが、生電話にて思い思いに告知をしてくれた。こうした才能が大衆に見つかる、いわゆる“才能発掘型”生配信として機能した点に、TOOBOE自身も深く関心をするなど、メディアの理想的な使い方を示す時間となった。

また、肝心の「教えてCDJ」のコーナーでは、TOOBOEの友人アーティストや関係者に生電話を繋ぎ、TOOBOEは今後どうすれば『CDJ』に出演できるのかを思索。
まずは、彼と同じく『チェンソーマン』エンディングテーマを担当した3ピースバンド・PEOPLE 1より、メンバーのDeuと意見交換。だが、Deuが電話に出たのは、バンドが出演する『CDJ』のリハーサル終わり。TOOBOEが直前に発した「とにかく呼ばれていない」の言葉がフリになったかのように、“呼ばれている側の人間”から「年の瀬にこんな切ない番組をやらなかったから」と、『CDJ』未オファーの核心を突く一言でなぶられる。

ただ、「(TOOBOEも)普通にやっていればいつか呼ばれる」という励ましを受けた後、「幕張いけるかー!」といった、ロックバンドさながらの煽りをできるようになれば『CDJ』出演も近づくという堅実なアドバイスも伝えられたTOOBOE。続く『チェンソーマン』原作コミックスの担当編集者である林士平には、「林さんからお仕事をいただければ」と、この不遇を逆にビジネスチャンスに繋げるという狡猾さを披露したほか、自身のファンコミュニティ『敗北倶楽部』会員にはお馴染みのキングからは、歌もMVも問題ないので「あとはパッションやな」と、的確な改善点を獲得していく。

すると、最後に電話をしたのは、john名義にて旧知の仲であるボカロP・煮ル果実
架電前より「付き合いが長いからこそ、誰よりも深くまで分析してくれるはず」と、期待感を膨らませていたが、彼のアドバイスはなんとTOOBOEのビジュアル面に。なんでも、当初は犬のイラストをキービジュアルにしていたにも関わらず、メジャーデビューを経て「髭面の輩」がいきなり顔を出したため、リスナーもギャップに引いてしまったのではと分析。さらに「ライブで裸足だから」と、年末の寒い時期に素足でステージに立たせることに運営側が配慮しているのではとも考察。煮ル果実のマシンガンが止まらない。

最終的に、髭を剃って靴を履き、スーツを着る“新入生スタイル”に変貌を遂げることで『CDJ』出演も夢ではないとアドバイス。生配信全体を通して、前述したビジュアル面の改善に加えて、人としてのパッションを身につけ、「幕張いけるかー!」と叫べるようなキャラ変をすれば『CDJ』出演も夢ではないと後押しされる形となった。
来年のTOOBOEの進化に期待をしておこう。

さて、番組後半にはスペシャルゲストも。実は、事前告知の段階にて「◯◯◯◯◯◯ン」よりゲスト出演があるとされていたが、生配信が30分進むごとに、合計4つのヒントが提示された。その内容は次の通り。

1.TV東京系列
2.金髪の悪魔が……
3.多額の借金を背負った主人公が…
4.チェンソー…

もちろん、ふたつ目のヒントが投影された時点で「チェンソーマン以外ありえないじゃん!」と、スタジオも大いに沸いていた。みっつ目のヒントの際には『チェンソーマン』関係者であることは大前提と化し、「となると、誰がスペシャルゲスト?」と推測が深まる。視聴者を含めて、パワー役のファイルーズあい、次点でマキマ役の楠木ともりの出演が持て囃されたが……。

「◯◯◯◯◯◯ン」。この6つの穴を埋めた答えは……。

「ジャシンチャ」ン。

そう、スペシャルゲストは、大人気TVアニメ『邪神ちゃんドロップキック』より、宣伝プロデューサーの栁瀬一樹氏だったのだ!

TV東京系列でオンエアされ、金髪の風貌の悪魔で、多額の借金を背負っている主人公・邪神ちゃん。劇中にはチェンソーも登場する。まったくもって嘘は言っていないのだ。生配信のコメント欄には激震が走り、「誰!?」という旨の言葉が並んでいたが、そんな視聴者を置いてきぼりに「それはもうこの方ですよね」と、とにかく満足げなTOOBOEチーム一同。。企画開始当初から、前述の両作品の共通項が順に浮かび上がっていった際、アドレナリンの出方が半端ではなかったと振り返るが、こんなだから『CDJ』にも出れないのでは? とはいえ実際、“邪神ちゃん”人気もあってか、生配信の視聴者数もこの瞬間、最大風速的に上昇していたのが印象的だった。

今年冬、ネットニュースを大いに騒がせていた通り、“公式の意地”でしかないマーケティング手法を展開している『邪神ちゃんドロップキック』。生配信にて語られたその手法の詳細は割愛するものの、登場序盤こそ「(TOOBOEとは)ほとんど接点がない」としていた栁瀬氏も、次第に「チェンソーアニメ繋がり」と納得した様子。TOOBOEもまた、“逆転の発想の極地”といえる栁瀬氏の考え方を学んでいたように見えた。『CDJ』出演に必要なピースが、またひとつ埋まっていく。

そのほか、なぜかTOOBOEではなくスタッフが熱唱する弾き語りや、オンエア当日の正午に先出しで告知をしてしまった『TOOBOEワンマンツアー 2023 “美味しい血液”』の開催情報、もとい“重大発表”など、さまざまなコーナーが入り乱れた本配信。開始2時間半時点にて、Twitterの「あなたへのおすすめ」にトレンド入りを果たし、文化放送への“出禁回避”も見事に回避する結果となった。

締めの挨拶としては、“~僕だって 紅白 出たかった~”のように、番組サブタイトルがキャリアのステップアップを示すような活動をしていくように努力し、「来年もまたこの季節だなって言いたい」と、本配信のシリーズ化を予感させたTOOBOE。その足掛かりとして、まずは目下の目標である『CDJ』出演に大きな期待が高まる。
2023年、TOOBOEの年末稼働はいかに?

<TOOBOE公式YouTubeチャンネルにて、一部アーカイブ映像公開中:https://youtu.be/SaX8uzgpBDE

 

(Text 一条皓太)

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