安藤・間DX戦略部長が語る、DXを推進する上での心掛けとは?
1月2日放送の「L is B presents 現場DX研究所」は、先週に引き続き、ゲストに黒部ダム、東京ビッグサイト、中山競馬場、ペトロナスツインタワーなどの建築を手掛ける株式会社安藤・間の経営戦略本部DX戦略部長の杉山律さんをお迎えし、DXを推進していく上で心掛けていることなどについてお話いただいた。
L is B代表・横井太輔氏「DXを推進していく上で、リーダーとして心がけていることは何ですか?」
株式会社安藤・間 経営戦略本部DX戦略部長・杉山律氏「組織と組織、人と人との連携づくりです」
横井「詳しく教えてください」
杉山「それぞれの組織には、その組織で長年培われたノウハウや知識が蓄積され確立されているのですが、システムやデータも組織の中では効果的に成立して良い状態になってると思うのですが、他の組織との交流は比較的希薄です。DXにおいては、いろいろな組織にあるデータが連携して、連携したデータ分析の中から新しい課題発見や課題解決の糸口が見つかていくと思ってまして、それが個別のプロセスや大きなプロセスの変革に繋がっていくものと思っております。これは、人についても然りで、他部門との人的交流は、特に実務レベルの人ではなかなか難しいんです。そこで、私が大事にしていることは、組織と組織、人と人の交流、連携できるような雰囲気を作り出すことだと思っています。DXって「データ連携」が重要だという話を聞きますが、データは自動的には連携してくれません。そこには、必ず組織が介在し、人が介在しているはずなのです。つまりは、人と人が連携できなければ、データ連携などはできるはずがないと思うから、組織や人の交流や連携を大事にしています」
横井「杉山さんの理想の働き方を教えてください」
杉山「DXビジョンで描いたように、デジタルツインやメタバースなどの技術が進化していくと、場所や時間に制約されることなく働くことが可能となると思います。そうなれば、自分の家族、趣味、生き甲斐のために最適な場所に住んで、好きな時間に、好きな業種の仕事ができれば理想だなと思います。私は地方から出てきた人間で、都会に住んでいますが、もし、当時、地元にやりたい仕事があれば、そこに住んでずっといたほうが幸せかなという風にも思いますし、そういう人ってたくさんいるんじゃないかなと思います。それがデジタルの力で実現できるのであれば非常にいいんじゃないかと思います」
横井「今後のビジネスのビジョンを教えてください」
杉山「私の働き方のビジョンは、若い時と年を重ねた時で違うような気がします。若い時は、対面で、体感で感じることは貴重な財産になると思います。今後もリモートでの仕事は増えると思うんですが、若い時は、できる限り現地に直接赴いて、現場をみてキャリアを重ねるのが何よりの勉強であると思っています。特に建設業は自然を相手にすることが多いので、実際どうなっているのかを見ることが必要じゃないかと思います。一方で、年齢も重ねて、若い時のように、色々な所へ出向いて仕事をすることは難しくなると思います。事実私もそうですが、年を重ねた人にこそ、DX、ITは働くチャンスがあり、経験を活かせるのではないかと思います」
「L is B presents 現場DX研究所」は毎週月曜20時~20時30分まで文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」でもアーカイブ配信しています。
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この記事の番組情報
L is B presents 現場DX研究所
月 20:00~20:30
『温故知新』をテーマに、建設業や小売業など現場向けのビジネスチャットツール『direct』などをリリースする会社L is Bの横井が、様々な企業の代表者と対談…