東京国際大の仕事人・村松敬哲(3)、箱根駅伝も「自分ができることを一つひとつ果たす」
12月11日(日)、箱根エントリーメンバー16人が発表された翌日に、東京国際大学の取材が行われました。
東京国際大学と言えば丹所健、山谷昌也のコンビに、史上最強の留学生の呼び声高いイェゴン・ヴィンセントと、強い4年生がチームを引っ張ってきました。
その中にあって3年生は、これまでスポットライトを当てられることが多くありませんでした。
しかし、そこにこそ仕事人がいました。派手さはありませんが、任された役割はきっちりこなす。村松敬哲(3年、浜松商業)です。
村松は、三大駅伝初出走となった前回98回大会の箱根で8区を任され、区間6位でチームを6位から4位に押し上げると、今季も出雲は最長のエース区間6区を任されました。連覇を目指すチームにおいては前回ヴィンセントが担ったプレッシャーのかかる区間でしたが、区間7位、仕事をこなしてきました。
しかし、「調子がよかった」という中で挑んだ11月の全日本。エース区間7区を担い区間12位。「他校の選手との差を感じた」と言う村松は13位のまま順位を上げることができず、チームは結果的に11位。目標だった上位はおろか、シード権にも手が届きませんでした。
「突っ込んで入って、最後たれてしまいました。冷静に走ればもう少しタイムもよかった」と反省を口にしましたが、突っ込んで入ったのには訳があります。
「シードは何としても獲りたくて、自分が10番くらいに上げられれば(アンカーの)ルカさんが8番まで上げてくれると思っていたので」
予想以上に苦しいレースになったチームの流れを何とかして変えたいと思ったときに、冷静でいることはできませんでした。それが必死の想いからだったことは言うまでもありません。そこに村松の人間らしさ、魅力があるのだなと筆者は思います。
箱根が終われば4年生は卒業し、また新しいチームになります。
「『丹所さんやヴィンセントさんがいないと弱いよね』って世間の方は思っていると思います」と話す村松ですが、「だから、4年生が卒業するのを視野に入れて、夏合宿はほとんどの練習を引っ張っりました。準備は自分の中では着々と進んでいます」と最上級生に向けての覚悟も持ちます。
復路での起用が濃厚の村松は、箱根に向けても「チームの目標である優勝、過去最高順位に向けて、自分ができることを一つひとつ果たして、チームをいい方向に持っていきたい」と決意を語りました。
東京国際大の注目は往路の選手だけではありません。全日本で悔しい思いをし、さらに強くなった村松の仕事人っぷりにも注目してください。
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Information
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文化放送新春スポーツスぺシャル 第99回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
< 往路 >
1月2日(月) 7:30-14:30
プレーヤーズ解説: 青木涼真選手(法政大学OB、Honda陸上競技部)
プレーヤーズ解説: 飯田貴之選手(青山学院大学前キャプテン、富士通陸上競技部)
総合実況: 斉藤一美アナウンサー
< 復路 >
1月3日(火) 7:30-14:30
解説: 柏原竜二さん(東洋大学OB、「箱根駅伝への道」ナビゲーター)
プレーヤーズ解説: 土方英和選手(國學院大學OB、旭化成陸上部)
総合実況: 寺島啓太アナウンサー
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この記事の番組情報
文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
2024年1月2日(月)・3日(火) 7時30分~14時30分
駒澤大学の2年連続学生駅伝三冠&三大駅伝史上最長6連勝か? 阻止するのは2年ぶりのタイトルを狙う青山学院大学か、史上最多97回目の出場・中央大学か、駅伝巧者・…