防衛費倍増と敵基地攻撃能力の保持に青木氏「やっぱり問い続けなくちゃいけない」

防衛費倍増と敵基地攻撃能力の保持に青木氏「やっぱり問い続けなくちゃいけない」

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12月2日の大竹まことゴールデンラジオにて、日本の防衛費増額と敵基地攻撃能力について取り上げ、大竹と青木がコメントした。

敵のミサイル発射基地などをたたく「反撃能力」の保有について、自民・公明両党は2日の実務者協議で合意する見通しだ。防衛費増額についてのニュースも記憶に新しい中、青木は次のように解説した。

青木「敵基地攻撃、防衛費倍増ということで、論点が本当にたくさんあるんだけれども。1つ目から言っていくと専守防衛。第二次世界大戦の反省に基づくある意味の憲法っていうものをどう捉えるのかっていうのは批判的な人もいるんだけれども、現行憲法の枠組みの中で専守防衛に徹するんだということ、それからGDP比GNP1%程度で推移するっていうのも戦後一貫して守ってきた教示というものをここに来て岸田政権という比較的ハト派と言われてきた派閥の政権のもとでそれが、両方ともさほどの議論もなく完全に突破される。これでいいのか。敵基地攻撃能力に関して言うと、これ持って何かこう抑止になるんですか?という問題。つまり北朝鮮も、中国も、膨大なミサイルを持っている。それに対して1カ所2カ所の敵基地を攻撃したってダメなわけですよね。相手が本当に日本を攻撃しようっていうことをした時に敵基地を叩くと言ってるわけだから、場合によっては全部のミサイル基地を叩かなくちゃいけない。いわゆる飽和攻撃を止めるような能力。これ持つべきなのかという以前に持てるのかっていう問題もある」

大竹「基地がわかればいいけどね。潜水艦だとか、いろんなところにあるのを同時に敵基地と認定したらそこを攻撃しなくちゃいけないってことになっちゃう」

青木「だからむしろこれは、軍拡の罠ですけれども、こういう能力を日本が持つ。戦後一貫してそういう能力を持たないっていうことがある種周辺国に日本は、それはしないんだというきちんとしたメッセージだったのが、日本も今度しかねないなって思うことになれば、当然日本とある種敵対関係にある国は軍備増強しようということになってくる。むしろ、地域の安定とかを損なうんじゃないか?不安定化させるんじゃないか?っていう問題もある。それから、敵基地攻撃能力に関していうと、トマホークミサイル500発購入する方向でアメリカに打診してるって言うんですよ。ということは、もうこれ敵基地攻撃能力を与党が合意しているだけじゃなくて、事実上それを先取りして政権は動いちゃってる。もう一個は、分かりましたと。今ウクライナの情勢とか、北朝鮮のミサイル発射とか、核開発とか、国民世論も世論調査見ていると防衛費増強っていうのは必要だというのが多数派になっている。そうですかと。じゃあお金かけてやるんですねっていうことで、お金かけるんだけれども、お金があればいいけれども大丈夫ですか?と。もう1000兆円も借金があって、社会保障の将来像も描けなくって、だからこそみんな不安でお金ため込んだりとか、景気も良くならないし、それから子供も子育てもしにくいので子供も産まない。少子高齢化が止まらない。だからますます社会保障の将来像が見えにくくなる。この悪循環の状況下の中で防衛費は倍増します。だけど、OECDの調査によると日本の子育て支援への公的支出。2017年の数字ですけれども、対GDP比で1.79%。ヨーロッパ各国が3%台なのにその半分くらいしかない。つまりヨーロッパ各国に比べても半分くらいしか子育ての支援の予算を取らない。しかもその例えば教育にかけている予算もやっぱり平均以下。今政府は一生懸命こっちも倍増すると言ってるんだけれど、だけど、こっちの倍増よりも防衛費の倍増の方が先になる。これって、本当に国民のためですか?っていう問題。だからこの防衛費倍増の話とこの敵基地攻撃能力保有の問題って戦後の日本の国の形のありようを変えるって言うだけじゃなくていろんな論点があって果たして本当にこれでいいのですか?っていうのは、やっぱり問い続けなくちゃいけない」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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