実況界のレジェンド・宮田統樹アナ。村神様の5打席連続弾、金田正一投手の400勝を振り返る
12月2日の「おとなりさん」(文化放送)、午前9時台『教えて!全国☆ラジオスター』のコーナーに「ニッポン放送ショウアップナイター」実況担当・宮田統樹アナウンサーが登場した。宮田さんはショウアップナイター(1966年開始)の放送初期から実況を務め、今年「日本初・80歳の実況アナ」としても話題となった(先月で81歳に)。
山田弥希寿「宮田さんは今なお現役として活躍中です。昭和の大投手・金田正一さんの400勝、令和のスラッガー、村上宗隆選手の5打席連続ホームランも伝えているという、実況界のレジェンドでございます!」
山根良顕「歴史を見ている感じだね」
山田「今年、その5打席連続も神宮球場で……」
宮田統樹「そうなんですよ。たまたま東海ラジオに向けて、委託制作といった形でしゃべって(実況して)いて。その前に甲子園で3打席連続ホームランを打っているんですね。それから1日空いて、まさか4打席は打たないだろう……と思っていたらライトスタンドにカーンと。それでもう終わりかな、充分だろうと」
山根「さすがにね(笑)」
宮田「5打席目が回ってきたら今度は左中間に打った(笑)。けっこう滞空時間が長くて『5打席、5打席、5打席……』と連呼して、あまりいい言葉は出てきませんでしたが」
山根「その『5打席、5打席、5打席……』が印象に残るわけですよ! 実況を60年近くやられていて、喉の調子が悪いときもあるんじゃないですか?」
宮田「ご覧のとおり細身なんですけど(笑)。喉だけは丈夫なんですよ。耳鼻科の先生に『立派な声帯をしている』と言われたことがあります。神経質なぐらいにうがいをするんですよ」
山根「効果あるんですね」
宮田「僕はそう思って、うがいだけは欠かさずやっています!」
山根「実況を長年、やられて。強烈に憶えている試合というのは?」
宮田「入社5年目ぐらいのときでした。まだ全国中継はできない力量というか、認めてもらえない時期に、たまたま『金田投手、400勝を実現するか?』という試合に遭遇したんです。1969年10月、もう順位も決まって、中継もやっていないときで。(上司から)『後楽園で金田が投げているらしいぞ』『行ってこい』と言われて、行ってきて。機材も置いてあったので、しゃべったんです。いまはCSもありますけど、あのころ消化試合というと閑散としていましたね」
山根「広島市民球場も(順位確定後は)早い段階でお客さんがいなくなっていました」
宮田「なんとなく後楽園球場が薄暗い印象の中で、金田投手が400勝して。いまだにその実況が残っている、というシーン。中継はしていないんです、録音実況でした」
山田「でもそれがずっと残っていて、事あるごとに放送されるという」
山根「確かに。もう400勝なんて生まれないもんね」
このほか宮田さんにラジオ業界を目指したきっかけや、解説者とのやりとりにおける悩みなどについても伺った。
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