多様化と言われているのに……。女性たちの貧困問題はなぜ改善されない?

多様化と言われているのに……。女性たちの貧困問題はなぜ改善されない?

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11月9日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに元新聞記者、フリーライターの樋田敦子さんが登場。先月発売された新刊『コロナと女性の貧困 2020-2022~サバイブする彼女たちの声を聞いた』が話題だ。

壇蜜「今回の本は2020年から2022年にかけての女性や子供の貧困をテーマに書かれているということで。貧困がより深刻になっていることと、職種によって様々な差別を受けたり、貧困以外のダメージを負ったりしている、という話(内容)でしたね」

大竹まこと「2020~2022年、コロナ禍の真っただ中。いまはそれ以外に食料問題、給料が上がらない問題だとかがある中で、女性たちの貧困をお調べになった。コロナの影響で、『弱い立場の女性』がかなり貧困に陥ったと(本で)おっしゃっています。どうしてですか?」

樋田敦子「女性のおかれている立場もあると思うんですね。『つくられてきた政策』というのがありまして。女性たちって若いころは父親の庇護のもとに育ち、結婚したら夫のもとで。それで夫からの庇護を得られなかったら、やはりシングルマザーや未婚の女性らは、貧困に陥っていく条件がそろっている。ということに注目して取材をしていきました」

壇蜜「樋田さんのおっしゃる貧困というのは、『お金がないところから抜け出すことができないという状況である』『年間127万円以下の生活を余儀なくしているが、一見してはわからない人たち』と」

樋田「そうですね。いわゆる『困窮している』というのもひとつだけではなくて、たとえば『住まいの貧困』というのもあるんですね。あと『関係性の貧困』、人とつながれない。そのために孤立してしまっているという貧困もある。そういう中で、お金のあるなしは……二の次とは言いませんけど、付随していろんなことが起きてくるので、その辺りを全部とらえないといけない、と思って取材しました」

大竹「貧困の中にある方々がコロナによって(さらに苦しく)。これには社会制度も関係していると?」

樋田「私はそう思っております。政策というものをつくりますね? それによって女性の立場も変わってきておりまして。まずは非正規の問題。男性との同一労働、同一賃金というのがみんな目標なんですけど。女性の場合、非正規に限って、短期だと(資本が)男性の半分以下とか70から50%ぐらいじゃないか、というデータがある。そこは『つくられてきた』ものがあるんじゃないかと思っています」

壇蜜「まだその環境、続いていますもんね」

大竹「多様性と言いながら女性の立場が認められていない……」

樋田「そうなんですよ。OECDのジェンダーギャップ指数も日本は最下位に近いぐらい。『セカンドチャンス』とか言ったはずなのに。私が知っている支援団体の方に聞くと、みなさん『頑張っても頑張りきれる状態じゃないね』とおっしゃいます。賃金の差もジェンダーギャップだと思います」

なかなか変わる兆しを見せない、日本のジェンダーギャップ問題。その要因は日本のこれまでの制度にも要員があるのではないか、とも樋口さんは分析する。

樋田「たとえば家制度の問題とか。家長に男性がいて、その下に女性がいる、みたいな制度を続けてきたがために、女性が……、女性の労働が軽んじられてしまったこととか。いろんな要因はあると思います。いろんなところに勤めていたとしても、50代の女性と男性の給与って全然違うんですよ。女性のほうが50を過ぎると給料が上がらないという現実もあって。女性の給与体系がきちんとしていない、というところにも、貧困を呼ぶ土壌があるんじゃないかと、私は思います」

ほかにも現在の女性たちが抱える貧困問題について、取材、データに基づいた解説を聴かせてくれた。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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