大竹まことのラジオ論。「ズレた分だけ」幅広くできる!?
11月3日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)は特別編成でお届けした。番組序盤では大竹まこと、武田砂鉄、青木理の3名を迎えてラジオについて語り合った。
西川あやの「ラジオやメディアの役割について考える、ということで。ラジオに出演されるようになったきっかけのお話を伺いたいと思います。まず砂鉄さんは?」
武田砂鉄「文化放送はゴールデンラジオの『大竹紳士交遊録』に2週に1回呼んでいただいて。そのあと大竹さんが腰を痛めてお休みされたときなんかに代打でやらせてもらったり、タブレット純さんと選曲対決したり、という感じです」
西川「砂鉄さんはピンチヒッターをよくやられていますね?」
武田「たぶん誰かに断られてギリギリに電話して『いけますか?』『いけます!』っていう感じなんじゃないですか(笑)。でもこの放送局に限らず、いろんな番組でやらせてもらうのは楽しいです」
青木理「これ大竹さんの前では初めて話すんですけど、ゴールデンラジオってAMラジオの王者のようというか。すごく真面目なことからくだらないことまで(笑)、振れ幅がすごい。大好きな番組で、それに関われるというのは正直うれしいというか、おもしろいと思いますね」
西川「青木さんとどぶろっくが交互に出られるとか」
大竹まこと「やっていても振れ幅が広いときはジェットコースターに乗っているみたいですごく楽しいですね。穏やかにやるときもあるけど、振れ幅が動いたときのほうが、芸人だからかもしれないけど、『やっている感』があります」
青木「ラジオに限らず、芸人さんもそうだし、僕らみたいなジャーナリストは特にそうなんですけど、基本的に偉い人とか、偉ぶっている人に関しては懐疑の目を向けるというかね。それがメディアの基本姿勢だと思う。そうじゃない人が増えている中で、ゴールデンラジオ、大竹さんって批判するときは僕ら以上にピシッと批判する。一方でどぶろっくさんもそうだし、タブレット純さんもそう。おもしろいから言うんだけど『くだらなさ』がある、その振れ幅が格好いいなって」
大竹「そんなに褒めていただかなくても……(笑)。一生懸命やっていますよ」
西川「クリエイティ部もそれを目指しているんですよ。青木さん自身が出られるようになったきっかけは?」
青木「僕は……赤坂にある局で夜のニュースの番組みたいなのをやったのが最初でしたね。おもしろいですよ、ラジオって。真面目な話、テレビよりも言える範囲が広いというか。ゆっくり話せるじゃないですか。時間もそうだし、テレビで言うとものすごく批判されそう、炎上しそう、ということでも踏み込んで言える。武田くんもそういう思いをしているんじゃないかな、と」
武田「はい。ラジオだとしゃべっているうちに『相手はこういうこと考えているんだ』『自分の考えはこうだったんだ』とまとめる尺、時間の余裕があるじゃないですか。3人なら3人、4人なら4人で、その場で発生した考えが浮上してくる。僕はあまりテレビに出ないのでテレビの現場はわからないですけど……ラジオは殺伐とせず、意見が交ざりあうというか。そういうのは聴いていても出ていても思いますね」
大竹「ラジオって緩い。そう言われているじゃない。逆に言えば『そんなに相手にされていない』んだよ。メディアの中心からズレたんだ。ズレた分だけ振れ幅が広くなる。俺が子供のころなんかはラジオがド真ん中にあった。それが小学校ぐらいでテレビに変わっていくんだけど、それがいまはYouTubeとかTwitterとかに。その中でラジオは、端っこにいながら相変わらずやっている、という感があって。
それでどうなるかと言うと、『聴いている人の横にある』感じが余計強くなる。政治のことも話せるし、お笑い、怒られてもいいぐらいのギリギリのネタもできる(笑)。そこら辺のよさってあって。そんなに中心にならずにいけたら、いいなと思っているんですけどね」
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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