ASDの息子を持つ孤独なパパに中元が寄り添う「自分の優先順位よりも、みんなのことを優先している」
『中元日芽香の「な」』が、10月17日(月)午前7時に更新され、中元が「ちょっぴり長電話」のコーナーでASDを抱える子供との付き合い方に関する相談に親身に答えた。
今回の相談は、
「発達障害ASDを持つ子どもと、どう接したらいいか将来どうなってしまうのか不安だなという気持ちが続いている。息子の種々の特性に家族が合わせる、妥協点を探すことでかなり疲れていて、特に妻に構ってほしいようで妻が疲弊している。自分自身も疲弊と孤独と不安、一番は孤独を感じている」という相談だ。
ASDとは、自閉症スペクトラム症っていうふうに言われている発達障害の特性の一つ。近年、100人に1人は程度の差はあれこのASDを抱えている中で、2児の父である相談者は5年生の長男がASDと判定されたという。パパ友と交流することもあるというが、自分たちとは違う境遇でなかなか理解してもらえないと話す。
「まずあまりASDがなんぞやっていうのをやっぱり皆さん知らないみたいで、親の指導がなってないんじゃないかとか、本人に頑張らせる我慢させるっていうのをもっとやらないといけないんじゃないかとか、そういう話をするんだけど、そうじゃなくて…っていうところでなかなかわかってもらえないというか、通じないというところがあるなーっていうのが、ちょっと常々感じているところ」
ASDの息子とのかかわりの中で、疲弊した妻のケアにも心を砕いているという相談者。その中で、自分たちだけで完結するのではなく、外との繋がりも持とうとしていたが、コロナ禍でそれも中々うまくいかないようだ。中元は、SNSや公的機関の中に繋がりを求めてもいいかもしれないと話す。
「今現代ですと、SNS上で家庭環境が似たパパさんとかもいらっしゃったりするのかなーってふと思ったので、会話のキャッチボールは難しいかもしれないですけれど、それでも自分一人じゃないんだなっていうふうに実感できるだけで、ちょっと心の支えになるといいなーっていうふうに思いました。ご自身のストレス発散であるとか、孤独感の減少みたいなところも家族のことと同じくらいだけの比重で考えていただけたら。今までも話を聞いたりメールからも、自分は仕事だけしてるんでみたいなパパさんではなくて、積極的に時間作ったり関わったりして、更に仕事もしていてっていうことなので、きっと自分の優先順位よりも、みんなのことを優先しているって、疲れない?っていうふうに思った。なので、公的な機関と言うか、フリーダイヤルとかチャット相談とかもあるでしょうし、そういったことで検索してみると、何か自分の今求めている孤独感に対するアプローチが出てくるかもしれない」
相談終了後、中元は電話を通して感じたことについて語った。
「私はパパさんっていう存在はできないし、多分これからも体験はしないけれども、それでも本当はどうしたいとか、もっとわがままも言いたくなる時もきっとあるんじゃないかなとか、いろいろなことを考えながらお話聞いていました。難しいんですよね。世間からはお父さんっていう役割も見られるし、自分でもお父さんとしてしっかりしていかなきゃっていうお気持ちもあるでしょうし、でもお父さんである前に一人の人間だしみたいな。会社ではこういう役割、お家ではこういう役割。パパ友と接する時はいい話ができなきゃとか、そういうの全部嫌だよ!って、なんかなってしまいそう。今ふと思ったんですけど、人が周りにいるにもかかわらず一番は孤独っていう言葉に重みを感じました。隣に人がいるからなんでも話せるって事ではなく、むしろ距離感近いからこそ話せないことがあって、でもわかってほしいんだけど、いやそれもこっちのエゴかなみたいなそんな葛藤があるのだとすると、むしろそういった実生活で顔を合わせない、関わりのないカウンセラーであるとか公的な期間であるとかの方が、むしろ本音や実はこう思ってるんですって話が気軽にできるのかもしれないですね」
『中元日芽香の「な」』は毎週月曜日午前7時に、Podcastにて更新中。
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Profile
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1996年4月13日生まれ。広島県出身。早稲田大学在学中。 日本推進カウンセラー協会認定、心理カウンセラー&メンタルトレーナー。 2011年から6年間、アイドルグループ「乃木坂46」のメンバーとして活動したのち、2017年にグループを卒業。 自身の経験から、心理カウンセラーになることを決意。グループ卒業後、認知行動療法やカウンセリング学などを学び、2018年にカウンセリングサロン「モニカと私」を開設し心理カウンセラーとして活動を始め現在に至る。