村上信五くんと経済クン「テレビ東京・豊島晋作キャスターに聞く！ウクライナの今」

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【テレビ東京キャスター　豊島晋作さん】
1981年福岡県生まれ。2005年、東京大学大学院法学部政治学研究科修了。同年テレビ東京に入社。政治担当記者として総理官邸や与野党を取材した後、番組制作担当として「ワールドビジネスサテライト」のディレクターに着任。2016年1月からはロンドン兼モスクワ支局長に就任。欧州、中東、アフリカ地域の取材を担当。現在はニュースモーニングサテライトのキャスターを担当。ウクライナ戦争などを多様な切り口で解説した「豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス」の動画はYouTubeだけで総再生回収4000万を超え、話題になっている。
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【豊島さんの著書「ウクライナ戦争は世界をどう変えたか？～独裁者の論理と試される日本の論理～」】
ロシアがウクライナに侵攻する前に、YouTubeで戦争が起こるかどうかを動画で解説したものが元となっている。戦争が始まる前のロシアの言い分などを解説したものが本になった。
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【10月現在の戦況は？】
100を２ヵ国で分ければ、ウクライナ70、ロシア30。ウクライナの方がやや優勢かと思われる。ウクライナの反転攻勢が予想より上手くいったため。これよりウクライナが優勢になるとまた危険。ロシアが追いつめられると、核兵器を使う恐れがある。そうなった場合は、勝者なき最悪の悲劇になる可能性がある。そのため、今のところ落としどころはない。
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【ウクライナ戦争を停戦させるには、どこの国の存在が大きい？】
当事国以外ではアメリカ。もう１ヵ国あげるとしたら、中国。ロシアと一番貿易が多いから。間接的にロシアを支えている面がある。だからこそプーチン大統領と習近平国家主席がよく会っている。
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【ウクライナ戦争時、アメリカ大統領がトランプ氏だったらどうなっていた？】
バイデン大統領は良い対応をしている。ここでもしアメリカが参戦したら、アメリカとロシアの戦争になる。世界で一番核兵器を持っている国と二番目に多く持っている国が戦争すると、核戦争のリスクが現実的に出てくる。そうならないように、バイデン大統領はギリギリのラインでウクライナを支援し、戦争をコントロールしようとしている。一方、トランプ氏だった場合、何をするかわからない。だからこそロシアも控えていた可能性があるともいえる。しかし、アメリカの大統領は、議会の承認もいらず核ミサイル発射のボタンを押すことができる。そのため、トランプ氏のような不確実性の高い人にあのボタンを持たせておいて良いのかという議論もあった。
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【台湾侵攻をもくろむ中国はロシアをどう見ている？】
中国はもともとはロシアにとって見上げる存在だった。しかし、予想以上にロシアが苦戦していることを受け、同じ失敗をしないように今すごく研究している。サイバー戦などもロシアはうまくいかなかった。
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【核攻撃をされた場合NATOはどう動くか？】
今の状況はキューバ危機につぐ危機だといわれている。また、今回は長期間にわたって核戦争のリスクに向き合い続けないといけない。万が一、ウクライナで核が使用された場合は、NATOは核を使わない反撃をするのではないか。ウクライナはNATO加盟国ではないため。そこを守るために世界を核戦争のリスクにさらすことはしないのでは？そして、NATO加盟国で核が使われた場合、同盟の意義を問われるため、核報復をする可能性がある。２～３発ぐらいの応酬で済めば、世界は滅びずに済む。それぐらい最悪の瀬戸際。
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放送が終わってからも、刻々と状況は変わってきていますが…今の時点での状況をしっかり整理することができました。豊島さんの本も解説も、とても分かりやすく勉強になりました。まだまだ落としどころが見つからずウクライナ戦争は長引きそうですが…早く一番良い形で戦争が終わりますように。そして、どうか明るいお悩み相談が楽しくできる平和な世の中でありますように…。
坂口愛美