1960年代を席捲した音楽、GSと加山雄三
1960年代、ロカビリーブームの後にやってきたのが加山雄三さんとグループサウンズのブーム。9月6日の「くにまる食堂(文化放送)」では、娯楽映画評論家で大人の歌謡曲プロデューサーの佐藤利明氏に当時の音楽について語ってもらった。
(曲「ブーメランベイビー」)
邦丸「1966年1月に発売された加山雄三さんの『ブーメランベイビー』をお聴きいただきました」
佐藤「加山さんは自作でこういう曲を作っていてモーツァルトのケッヘル番号になぞらえて自分の作曲、つまり弾厚作が作った曲をKナンバーで呼んでいて、この曲はKナンバー19なんです。ロカビリー時代の最後のニオイがして、しかもコーラスはビーチボーイズ風。まさしくこれからビートルズが出てくる。その直前の胎動を感じる曲です」
邦丸「はい」
佐藤「この曲は『海の若大将』という映画の挿入歌なんですけど、映画の中で加山さんがアマチュア無線しながらテープレコーダーをプレイバックしながら自分でコーラス付けてギターの音源を重ねて多重録音していくっていうシーンがあるんです。これを見た山下達郎さんは『こうやって音楽はできるんだ!』って思ってあのスタイルが生まれたんです」
邦丸「音に音を重ねていく多重録音」
佐藤「そうそうそう」
邦丸「今やデジタルの世界になってますけど、多重録音を最初にやったのが加山さんなんですね?」
佐藤「はい。1964年、昭和39年頃、文化放送で加山さんは番組を持ってて、そこでご自身の多重録音をいっぱい番組の中で披露したんです。文化放送に峰岸さんっていらっしゃったでしょう?」
邦丸「はい、文化放送の社長、会長を務められた方」
佐藤「峰岸さんは加山さんの大学時代のバンド仲間でバンドリーダーだったんです。その方がディレクターとして加山さんの創意工夫を最初に電波に乗せたんです」
邦丸「へぇ~」
番組では、この他にも佐藤利明さんが選曲した加山裕三さんやグループサウンズの曲をたくさん紹介しています。聴いてみたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。
「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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