村上信五くんと経済クン「養老孟司さんと！明るい悩み相談スペシャル！」

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【養老孟司さん】
1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東大医学部をご卒業。解剖学者であり東大名誉教授でもある。著書は「唯脳論」や「バカの壁」など多数あるが、2003年に発表された「バカの壁」は平成で一番売れた新書といわれ、458万部を超える大ベストセラー。そして、最新刊の「ヒトの壁」を含めた壁シリーズは累計685万部。
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【生物学者・池田清彦さんとの共著となる新刊「年寄は本気だ はみだし日本論」を発表】
対談形式。裏表紙には「炎上したら骨になるだけ 言うべきことは言っておく」と書かれている。
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〇以下リスナーのみなさんからのお悩み相談
【なぜ最近の子はスタイルが良いのか？】
食習慣や生活習慣の変化によるもの。赤ちゃんの育て方（寝かせ方）なども変わってきている。スタイルだけでなく、顔の形も細面になってきている。骨は力がかからないと育たないし発達しない。昔の人がやっていたような力仕事を今はしないので、歯を食いしばるようなこともない。状況にあわせて体も変わってきている。しかし、スタイルの良し悪しや美人の定義も時代によって変わる。今の若い人たちのスタイルが“良いスタイル”とは一概には言えない。

【なぜ大人になると虫が苦手になるのか？】
小学生くらいから苦手になる人が増える。親が大人の感覚を子供に押し付けるため。村上さんは、東京に出てきて久しぶりに虫を見た時、都会に馴染んでいないビジュアルから一気に苦手になった。

【子どもがFIRE（資産運用で早期リタイアを実現すること）をしたいと考えている。働く前からリタイヤすることばかり考えていることをどう思うか？】
今の自分の考え方が将来変わるかもしれない、ということを若い人たちはあまり考えられていない。今の自分が単に歳を取るだけだと思っている。人間の体は分子で見ると７年ぐらいで全て入れ替わる。考え方もがらっと変わる可能性がある。働いていると人は成長し、そういう経験ができる。

【結婚観について】
養老さんが若い頃は、独身だと銀行からお金を借りられない、など社会的な信頼が得られなかった。しかし、今はそんなことはない。逆に結婚するメリットがそんなにない。養老さんが今若ければ、時代に合わせた生き方をしていると思う。

【「死ぬこと」「自分がこの世からいなくなること」についてどう考えるか？】
養老さんも天気の良い日に「俺の人生にあと何日こんなに良い天気の日があるだろう」と毎回考える。しかし、考えても無駄。今日生きているのだからそれでよいじゃないか。「死んだな」という意識があるうちは生きている。だから考えても意味がない。自分の死より、親や子供など周りの人が死ぬほうが大変。これが本当の意味の“死”。自分に関係ない人の死は三人称の死。自分の死はそれに近い。村上さんは、昔はステージや舞台の上で命尽き果てたら本望や！と思っていたが、今はそんなことになってしまったら迷惑極まりない。迷惑をかけずにひっそりと人生を閉じられるのが理想。これに対し養老さんは「社会的に成熟したということ。自分の死が気になっているうちは、本当の意味でまだ社会的に役立っていない。」とのこと。

【テレビや映画を1.5倍速で観る若い世代について】
そういう人は1.5倍速で人生を生きているのか？1.5倍速で観るのであれば観なければ良い。効率性を求めるのであれば、生まれてすぐ死んだら良い。一番合理的で効率的。

【今の時代はどれくらい最悪か？未来が見えず、子ども世代が心配】
他の時代と比較しても意味がない。どうして比べるのか。今生きているのだから、今の状況で一生懸命生きるしかない。学校で点数をつけるのは余計なお世話。俺は俺で良い。人と比べたり人がどう思っているかをみんな気にするが、それが不幸の始まり。未来が見えなくて不安だというが、未来が見えたら面白くもおかしくもない。わからないことは開き直るしかない。
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漠然とした不安は考えないでおこう…など、色々なことを学びました。刺さる養老先生の言葉がたくさんありましたが、村上さんの「名言だと刺さるうちはまだ成長の余地がある」という言葉も刺さりました。人としてもっと成長したいな…！
坂口愛美