小池知事「全数把握」当面続ける

小池知事「全数把握」当面続ける

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平日午後5時から全国32局を結んでお送りしている「ニュースパレード」

国はコロナ患者の「全数把握」を見直し
9月半ばにも「全国一律」で重症化リスクの高い人に限定する方向で調整に入りました。
(写真 東京都提供)

24日には「各自治体の判断で見直しを…」と
自治体に委ねると発表していましたが、
「自治体に丸投げ」「国が責任をもって判断すべき」などの批判もあって「全国一律」に…。
これに対し、東京都は当面現在の全数把握を続けていく方針です。

小池知事は26日の記者会見で
「発生届は、感染動向の把握、患者一人一人の健康状態を把握して必要な医療につなげる重要な機能がある。
都は一人一人の患者さんを大事にしていく、ということから当面、発生届の取り扱いについて現在の運用を続けていく
今後、国の方がどういう形でお決めになるのか…現場に混乱をきたさないようにお願いしたい」と話しました。

前日のモニタリング会議でも同様の考えを述べた小池知事



東京都はこれまでの「全数把握」で、細かいデータを積み重ねて様々な政策を決めてきました。
新型コロナウイルスの新規感染者数は、東京都の場合
毎日16時45分に発表され、一斉に速報などで報道されます。

もちろんこの数字だけではありません。
これに先立って、まず15時30分に病床使用率と重症者用病床使用率が発表。
さらに新規陽性者数と共に、患者発生状況・年代別人数・ワクチン接種状況・死亡状況・変異株のスクリーニング状況なども発表。
入院者数・宿泊療養・自宅療養者数などの追加情報もあり、夜7時か8時頃にはオンラインの記者レクチャーもあります。
コロナに感染し亡くなった方、一人一人の年代や感染状況・ワクチン接種回数・どんな基礎疾患があったか、
また海外渡航歴・施設内・家庭内感染などの感染状況についても説明があります。

全数把握をやめるとデータのとり方も当然変わってくるし
「急に変えろと言われても困る」と話す都の職員も…。

モニタリング会議で専門家からは「全数把握ができなくなると、政策決定に必要なデータが取れなくなる」
との話もありましたが、医療現場の負担を考えると、簡素化は考えていかなければならないということで
患者情報一元管理システム「HER-SYS(ハーシス)」と電子カルテを連携させ、
何度も入力する手間を減らす必要があるという考えも示されました。

でもシステムの変更って、すぐにできるものなのでしょうか?

ようやく感染者が減少傾向になってきたのに、
ここで「全数把握」のやり方を変えるのは確かに現場は混乱するかと…。
とはいえ、このままでよいとも思えません。

二転三転する政府の方針、結論はどうなるのでしょうか。

都庁担当記者  伊藤佳子

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