選曲テーマは「子守唄」! 昔のテレビの曲、『あらびき団』出演の生物学者の曲など幅広く
8月21日の「鷲崎健のヒマからぼたもち」(文化放送)、『タケスクリプション 日曜名曲集』の選曲テーマは「子守唄」でした!
鷲崎健「僕、不眠の気(け)がありまして。家の自分のフォルダで『子守唄』調べたら100曲ぐらいあって。せっかくだから、この中から厳選した子守唄をみなさんに、と思いまして。寝ないように気をつけてくださいね(笑)。ということで1曲目、お届けしましょう」
♪「ちびっこ子守唄」/ジミー時田
鷲崎「かわいくて素敵な曲ですね。『日清ちびっこのどじまん』という番組が、1965年から69年にあったらしくて。のど自慢なんですけど、そこから生まれたオリジナルソングというのがいくつかありまして。番組には素人時代にけっこう有名な方が参加していて、これはWikipediaからなので間違いがあったら申し訳ないんですが、野口五郎さん、堀江美都子さん、研ナオコさん、戸田恵子さん、天童よしみさん、上沼恵美子さん、大友康平さんなど……」
松井佐祐里「え~(笑)!?」
鷲崎「『ちびっこのどじまん』から生まれたオリジナルソングは、レコードでちょっと出ているっぽいです。僕が持っているのはほかのCD……、オムニバスのCDで手に入れたものなんですけど。『懐かしい!』『聴いていた・観ていた!』という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。続きまして素敵……なんですが、なんて言おう(笑)、まず聴いてもらいましょうかね」
♪「風と光の子守唄」/本川達雄
鷲崎「本川達雄先生、なんと生物学者でいらっしゃいまして。『ゾウの時間 ネズミの時間』という本が昔、ちょっと流行ったんです。その本の作者で、Wikipediaにも『生物学者』『シンガーソングライター』と書いてあって音楽活動もしていらっしゃる。『ゾウの時間 ネズミ時間』は、僕も聞きかじりですけど、呼吸数・心拍数で比例計算するとゾウとかネズミとか、平均寿命が違う動物たちも、感じている一生の時間は同じなんじゃないか、みたいな趣旨の……。アロメトリーと呼ばれている学問らしいですね。それを紹介した先生として知られるんですけど、この曲はまだマトモなんです(笑)。
アルバムには『生きものは円柱形』『自律神経節』『きょくひ動物音頭』『生きものは水っぽい』などですね、名曲盛りだくさんなんです(笑)。先生は『あらびき団』にも出演されたことがある。ぜひご興味を持たれた方は、アルバムを手に入れてお聴きいただければと思います。また今後、このコーナーでかけるかもしれません。本川達雄先生、要チェックです! 続いて全然、温度の違う曲が流れますよ」
♪「欽一・順子の子守唄」/萩本欽一・真屋順子
鷲崎「驚きの終わり方(笑)。知っている方は知っているでしょう、1976年から86年までオンエアされた『欽ちゃんのどこまでやるの!』という番組がありまして。萩本欽一さんと真屋順子さんは、そのお父さん・お母さん。見栄晴が生まれて、そのあと、のぞみ・かなえ・たまえが続いて、家族になっていくんですけど、最初はふたりで番組が始まって。
見栄晴くんが生まれて、赤ちゃんの人形みたいな状態だった時代があって。そこから少し育って、6歳ぐらいの設定になったとき、マンションの一室に引っ越すのかな? で、のぞみ・かなえ・たまえが生まれて、田舎のほうの一軒家を買うんじゃなかったっけな……。あの時代のニューファミリー、サラリーマンの動きみたいなのがそのまんま反映されていまして。
60年代後半までにあった、怖い親のイメージみたいなものから、情けないけどやさしいお父さんと、しっかり者のお母さん、友達みたいな親子関係……というのを体現した70年代の代表的なお父さん、お母さんの例だったんじゃないかなと。僕も子供のころは、お二方とも夫婦だと思っていたぐらい。あれはテレビの世界だとわかっていたのに……。中村八大先生、永六輔先生、八六コンビの名曲でございました。さあ次はおっかないですよ(笑)」
♪「ケンタウロスの子守唄」/麻里圭子
鷲崎「変な気持ちになるでしょう。こちらですね、1970年に発売された『21世紀のこどもの歌』というアルバムに入っていまして。企画もので、そのころ思う、未来の子供たちへの歌、というのを当時のクリエイターの方々が(手がけて)。今の曲はなんと、筒井康隆さんが作詞で、山下洋輔さんが作曲。浅川マキさんが歌唱されているバージョンもございます。
ほかにも手塚治虫さん、小松左京さん、星新一さん……、そういった方々が作詞に参加されている。曲のタイトルだけでもグッときますよ。『宇宙都市の夕ぐれ』『アンタレス星人のうた』『星々のおばけ』『さよならロボットばあや』……(笑)。
『さよならロボットばあや』は伊集院さんの有名なコーナーでもかかったことがありますけど(笑)、アルバムは全体的に楽しい……というかおもしろいので。僕はレコードで持っていますけどCDで出ているので、探せばあるんじゃないかな。
では本日最後ですね。タイトル『ララバイ オブ ダイゴロウ』。ダイゴロウとはどんな存在で、そして誰が歌っているのか。想像しながら聴いていただければと思います」
♪「ララバイ オブ ダイゴロウ」/桜井妙子、スタジオ・シンガーズ
鷲崎「うるさいですよ松井さん(笑)。さっきから、なんですか。ズビレズビレ……」
松井「ズビレズビレ……」
鷲崎「(笑)。どんなダイゴロウを想像しましたか?」
松井「お腹いっぱいご飯を食べたい、のかな? ちょっと『あまえんぼさん』な……食べて寝て」
鷲崎「で、お母さんが歌っている感じ。こちらですね、『怪獣大奮戦ダイゴロウ対ゴリアス』という映画のサントラのB面でして。ダイゴロウは怪獣です」
松井「ええ~っ!? じゃあ『ズビレ』は?」
鷲崎「知らないです! 1972年に円谷プロ10周年でつくられた……同時上映が『パンダコパンダ』らしいですね。物語的には新しくて。東京湾に姿を現した怪獣が自衛隊によって退治される。その子供が残され、子には罪がないから国の管理下で飼育されることになるんですが、予算が足りなくて、国税でエサ代が賄えなくなって……みたいなお話。そこに敵の怪獣が現れてダイゴロウが戦って、『まだ子供なんだぞ!』『お腹いっぱい食べたらもっと強いのに』みたいなことを言いながら国のために戦うという。
CGのない時代において、特撮としてよくできていて。アマプラにあったので、きのう観てきて。ただダイゴロウのモチーフといいますか、姿がワンダーだなって(笑)。それ以外もメチャメチャいい……子供向けの特撮SFなんですが、シリアスでもあるし。
犬塚弘さんとかが好演されていて、三波伸介さんとかが出ており、『ウルトラマン』でおなじみ飯島敏宏監督が撮っています。アマプラで観られるので、よろしければご覧になって。そしてズビってください(笑)」
松井「ズビる? なんですか?」
鷲崎「ズビレズビレ、言っていたから。もっとズビっていこうぜ、っていうことだと思うんです」
松井「どういうことですか……?」
鷲崎「以上(笑)! タケスクリプションでした」
「鷲崎健のヒマからぼたもち」は日曜午後2~4時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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