「食べられない子が行く」わけではない!? こども食堂の実態とは?

「食べられない子が行く」わけではない!? こども食堂の実態とは?

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8月17日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに、こども食堂の普及、支援活動を行うNPO法人、全国こども食堂支援センター・むすびえの理事長・湯浅誠さんが登場した。

壇蜜「感染症がこども食堂にすごく大きな影響を与えたと報道されています」

湯浅誠「与えました。みんなで集まって食べるから、密になるじゃないですか。あまりやらないほうがいいんじゃないか、ということで。役所の人が公民館とかを貸してくれなくなって。飲食禁止、人が集まるの禁止……。業者の中にも、やるべきだとか、やめるべきだとか、いろんな意見がある。気にせずやれるようになれたらいいね、と言ってもう2年半です」

全国におよそ6000箇所ある、こども食堂。コロナ禍のため、一堂に会して食事、ということが困難に。お弁当配布にしたり、箱に食材を詰めて渡したり、工夫もしながら続けているようだ。湯浅さんはこども食堂に持たれやすいイメージと、その実態との違いも説明してくれた。

湯浅「こども食堂って、集まって食べるイメージあると思うんです。当たり前ですけど人同士が過ごしていると、いろんなことが日々起こっていて、エピソードが生まれているわけで。よく『食べられない子が行くところだ』と言われるんですけど……」

壇蜜「はい」

湯浅「たとえばこの前、岩手で聞いたのは、お父さんが夜に子供3人を預かってくれ、と言ってきた。なんでかというと、お母さんが誕生日で。お父さんがトラックドライバーで、いつも子供のご飯はお母さんが食べさせているから、誕生日ぐらいはディナーに連れていきたい。その間、子供たちを預かってくれと。こども食堂ってそういうこともしているんだって……、少しイメージ変わりません?」

壇蜜「変わります。貧困で苦しくて、とか、お母さんがご飯を用意できなくて……みたいにネガティブなイメージありましたけど」

湯浅「確かに一方ではあるんですよ。オレンジを出して喜んでくれるお母さんがいたんですって。それって幕の内弁当についているような小さなオレンジだったと。それで農家さんから取り寄せてもらって、次のお弁当配布のときに丸ごと1個ずつつけたんですね。そうしたら、ものすごくみんな喜んでくれた。フレッシュなもの、お金がかかる果物とか、食べられないのかな、というのがわかった、っていう話も」

なかなか外部の人に理解されにくいという、こども食堂の実態。それを伝えるためのワークショップを、全国で行なっていく予定だという。大竹からこういった話題も振られた。

大竹まこと「お話を聴いていて、地域とかいろんなところで、コミュニティが消滅していると。もしかすると、こども食堂が、そのコミュニティの部分も担当し始めた……。当たり前のように、地域にこども食堂が溶け込んできた」

湯浅「というふうに思っています。たとえば大きな災害が起きたら、自治会が防災倉庫みたいなところを持っていて、お水、食糧を出すじゃないですか。今回はコロナなので、あまり自治会が動いていないんです」

壇蜜「ああ~!」

湯浅「地震、水害ならマニュアルがある。コロナって何も決まっていないじゃないですか。でも困っている人がいることは変わらない。そこで、こども食堂の人たちが動いている。自治会が動いてもいいんですよ。こども食堂はがんばっていると思いますけど、6000箇所です。自治会は全国に30万ある。自治会の人たちが、『助け合うか』と、1割でもしてくれたら3万箇所ですから」

大竹・壇蜜「そうですね……」

湯浅「そろそろ世の中、そうやさしくしていかないと、みんな弱っていくというか」

壇蜜「少しでも余裕ある方が立ち上がってくださる、そういう望みがほしいですね」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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