【西武】鈴木将平選手インタビュー…バランスのスイングで「また勝負するんだ」
7月28日のライオンズナイターは鈴木将平選手のインタビューをお届けした。今月一軍に戻ってきてから絶好調で、その理由には二軍での生活を通じた意識の変化があったようだ。
なお、その前に支配下登録されたばかりの赤上優人投手のコメントも紹介した。赤上投手は「やっとスタートラインに立てたので1日でも早く一軍の試合に出て、チームの優勝に貢献したい」と意気込んでいた。
――左打席に向かうとき、バックネットを背にして捕手の背後から投手に直進していきますね。あれはなぜでしょう?
鈴木「後ろで投手、投球のイメージをして、回り道せずそのまま向かっていけるように。というシンプルな考えです」
――あのルーティンはいつからですか?
鈴木「今年に入ってから、ずっとそうです。吉田正尚さんとかもそういうふうに入っていて、『いいな』と思って取り入れました」
――まっすぐすぎて、球審の右肩と将平さんの右肩がぶつかりそうになったことがありますが。
鈴木「集中しすぎてそこまで見ていなかったかも(笑)。ぶつかったことはさすがにないです。いいと思っているので、ルーティンは続けます」
――オープン戦できっちり結果を出しました。どういう気持ちで開幕戦を迎えましたか?
鈴木「オープン戦からずっとアピールして、1番、レギュラーにハマるぞとずっと思っていたので、スタメンに立てた喜びと。『やってやるぞ』という気持ちは抱いていました」
――4年連続で開幕一軍ですね。今年は違うぞ、という気持ちも?
鈴木「いままでは滑り込んだというか、生き残ろうとしてオープン戦も迎えていたんですけど、今年はレギュラー獲りをかけてずっとやっていたので。そこは成長しているなと思います」
――開幕後3週間、ほぼ毎試合、センター1番でスタメン起用されていました。あのころはいかがでしたか?
鈴木「一軍の投手陣もみんなヨーイドンで気合入れてくる。一流の球を感じられたので、そこに対して『自分もいけるな』という部分もあれば、崩れてきて対応できなくなったときもあったので、厳しさも感じました」
――オープン戦とは違いましたか?
鈴木「そうですね……、疲れもあったかもしれないですけど、成績が気になってしまうところもありますし」
――崩されたとき、とありました。具体的にいうと?
鈴木「オープン戦は投手も調整なので、まっすぐが多いと思うんですけど。たとえば初球チェンジアップで来られたときに、まっすぐを思い切り振りにいくタイプだったので、見極められなくて凡打、ということも。そういうのもデータが出ていく中でどれだけ対応できるか、というのはあると思います」
――ただ今季2試合目からの4連勝中、鈴木将平選手のヒットがほとんどライオンズの得点に結びついていました。よい手ごたえも当然あったと。
鈴木「もちろんです」
――ベルーナドームでの試合後、誰もいないグラウンドで平石打撃コーチとティーバッティングにいそしむ姿を何度も見かけました。なぜ試合後に居残りを?
鈴木「現状維持で止まらないように、というのは平石さんに言われていたので。オープン戦のとき好調でも『もっと上を目指せ』と。そういう気持ちも込めてお願いしたり誘われたり、というのは繰り返していました」
――5月、ゴールデンウィークにファーム行きを告げられました。そこでは40試合近く出場されているはずです。二軍では日々、どういったことを考えて練習されていたんでしょうか?
鈴木「最初はファームでも崩されたというか、自分が崩れていたので思うような結果にできなかった。いまは思い切り振るというよりも、正確に打ち返す、ライナーを返す、というのを意識しています」
――二軍の試合、特に昇格直前の10試合で13本のヒットを打っていました。あのときに何かをつかんだ?
鈴木「それまでは強く振る、思い切り相手投手とぶつかるという感じでやっていたんですけど。いまは表現するなら『バランスよく振る』というのを考えています。力いっぱい相手が投げてくる球に対して、柔らかく対応したいなと」
――力を抜いてスイングする、という意味にもつながりますか?
鈴木「力を抜く……といったら難しいんですけど。8割というか、全力でフルスイングしすぎない、というところに気をつけています」
――7月16日、2ヶ月ぶりの一軍合流、出場選手登録となりました。コロナ特例の代替選手ということでしたが。
鈴木「ずっと調子も上がってきていたので、コロナ(の特例)で上がったという感覚もなく。自分はまた勝負するんだ、という気持ちでした」
――昇格後、先週土曜まで。打席に立った7試合で28打数10安打、打点4。.357も打っていらっしゃいます。先ほどまでおっしゃっていたことがうまく表現できているんですね?
鈴木「そうですね。整理できた中で打席に立てて。『バランス』のスイングがかみあってきているのかなと思います」
――やる気の塊のようにいま、プレーされているなと。ハッスルプレーのあまり、先日のロッテ戦ではベルトが切れてしまいましたね。ベンチに戻ってどうされたんですか?
鈴木「もうひとつ持っていたので、すぐ取りに行きました。ロッカーに置いてあって、(人に頼んで)わからないとアレなので自分で(笑)」
――ハッスルプレーが自然と出てくるのは外野の定位置争いが激しいからではと思うんですが、最大のライバルは?
鈴木「全員ですね……自分も含めて」
――自分がライバル、というのは?
鈴木「気持ちの波とかがあると打席にも影響が出てしまうので。自分がいいプレー、バッティングしていればレギュラーになれるかなと思っています」
――ライオンズファンに伝えたいことがあればおっしゃってください。
鈴木「前半戦、自分が1番で開幕したんですけど、そこがなかなか固定できずに。そうしている中でもいい順位にいる。後半戦は安定して、外野手がみんなハマれるように切磋琢磨すると思うので、今後とも応援よろしくお願いします!」
※インタビュアー:文化放送・斉藤一美アナ
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