電力需給逼迫注意報、一都八県を対象に初めて発令 15~18時の節電協力求める
政府は、きのう(2022年6月26日)ときょう(27日)の東京電力管内で電力が逼迫する見通しになったと、電力需給逼迫注意報を発令した。6月27日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)はこのニュースについて、寺島尚正アナウンサーと月曜コメンテーターで経済評論家の上念司氏が議論を展開した。
上念氏、原発再稼働の必要性を示唆
電力需給逼迫注意報は、早めの節電を呼びかけるために5月に新設され、実際に発令されるのは今回が初めてのこと。具体的には東京電力管内の一都八県(東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・茨城・栃木・山梨・静岡)に、15時から18時にかけて可能な限りの節電協力を求める、という。
「なんでこんなことになってしまったのか。構造を説明すると時間がかかるんですけど、やっぱり再エネ(再生可能エネルギー)政策自体がうまくいってないんだと思いますよ。電力が足りなくなっているのは事実ですからね」と上念氏。
そんななか、政府は廃線・線路脇といった鉄道関連施設で再生可能エネルギー由来の発電を増やす官民の協議会を、この夏にも設置する方針を固めた。国土交通省が中心となり、JR各社のほか、再生可能エネルギー関連企業が参加して、鉄道分野の脱炭素を進めるという。
このことを受けて、寺島アナは「ただこれ、素朴な疑問として、太陽光なら昼日中はいいけど夜はどうするの? それを保管するのが…」と問題点を指摘。
「そうなんですよ。だから再エネ政策そのものの構造に問題があるんですよ。バックアップは結局、火力発電でしなければいけないんですけど、『再エネが止まったらやってください』みたいな形なので稼働率が非常に低くて、業者も全然注文がこないから火力発電所を閉じちゃうわけですよ。そういうところに突然、暑い日がやってくるとにっちもさっちもいかないという。ベース電源という考えを復活させたほうがいいと思います。簡単に言うと、それは原発なんですけどね」と上念氏は原発再稼働の必要性を示唆した。
「蓄電技術がもっと進化してくれば、まだいいんですけどね。今のところは厳しい状態ですもんね」と寺島アナが答えると、「これ東京(東京電力管内)ですから、僕これから大阪行くんで、関係ないかもしれない」と上念氏。「あちゃー。上念さん、ありがとうございました」と寺島アナは苦笑いして、この日の番組を終えた。
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