花澤香菜インタビュー「『明治 presents 花澤香菜のひとりでできるかな?』地上波進出記念 これからもラジオ楽しめるかな?」

花澤香菜インタビュー「『明治 presents 花澤香菜のひとりでできるかな?』地上波進出記念 これからもラジオ楽しめるかな?」

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文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」での14年間を経て、今年4月に地上波進出を果たした『明治 presents 花澤香菜のひとりでできるかな?』(以下『ひとかな』)。
今回はパーソナリティを務める声優・花澤香菜さんに、番組にかける思いやラジオの魅力についてお聞きしました。

※こちらは文化放送の月刊フリーマガジン「フクミミ」2022年7月号に掲載されたインタビューです。

目次

  1. 地上波に進出して変わったこと
  2. 「何も喋れなかった」10代の頃
  3. 身体のコンディションで声が変わる
  4. 「見えないけど、つながっている」 ラジオの魅力
  5. この記事の番組情報

地上波に進出して変わったこと

── 4月に地上波進出を果たしましたが、花澤さんご自身としてはどのように受け止めていますか?

花澤 『まさか明治さんがスポンサーになってくれて、地上波で放送できるようになるなんて!』という感じでした。
これまでずっと超!A&G+でやってきたので。

── 番組がスタートしたのが2008年ですから、超!A&G+では最長寿クラスの番組ですよね。

花澤 これまではスポンサーさんが付く時期も、付かない時期もありました。
文化放送としては打ち切ろうと思えばいつでも打ち切れる状況にあったと思うんです(笑)。
でも、ずっと続けさせていただいて。自分が思っていることを自由に話せて、リスナーさんが集まってくれる『ひとかな』という番組が、私自身にとっての癒しの場にもなっている気がします。

── 地上波になってから番組として変わったと感じるところはありますか?

花澤 レーティング(聴取率)があることじゃないでしょうか。
以前は超!A&G+でレーティングを気にせずにのらりくらりとやってきたのが、今回の地上波進出で戦場に放たれたわけですから(笑)。
でも、私はリスナーとしてもラジオが大好きで、レーティングの時期にゲストが登場したり、普段と違う特別企画を展開したりするのを楽しく聴かせてもらっているので、これから『ひとかな』でもそういう形でレーティングに参加できると思うと、とても楽しみですね。

「何も喋れなかった」10 代の頃

─ 番組がスタートして14 年になりますが、番組開始当初のことは覚えていらっしゃいますか?

花澤 当時私はまだ10 代で、スタッフさん全員が心配しちゃうぐらい、何も喋れませんでした。例えばこういうインタビューでも、自分の考えを言葉にすることができないし、「相手はこういうことを喋ってほしいんだろうけど、その通りに言うのもなんか違うし…」とか、ぐちゃぐちゃ考えて結局何も言えなかったりして。当時の音源にはそういう葛藤というか、「うまく喋れない…」という感じが出ていると思います。
そんな中でも、今でも番組を担当してくれているディレクターさんをはじめとして、プロデューサーさん、放送作家さん、マネージャーと、みんなでごはんを食べながら、「こういうふうにしていこう」と話し合いを重ねながら、徐々に慣れてきたという感じですね。

─ 「慣れた」と感じたのはいつぐらいですか?

花澤 いやあ、最近です(笑)。ほんの4、5 年前です。
かなり時間がかかりましたね。意識が変わったのは、自分がリスナーとしてラジオが好きになったことも大きく関係していると思います。いろいろなラジオ番組を聴くようになって、「xめて聴いた人でもわかるように丁寧に喋ってくれる人って素敵だな」ということに気付いたんです。
ラジオって、テレビよりも一人で長く喋りますよね。だから、その人の人柄や考えていることをダイレクトに受けとることができるし、その人を深く知るコンテンツとして最適なものだなと思うんです。
あと『ひとかな』として他のラジオ番組の影響を受けたのが、1 年に1 回、「テコ入れ回」と称して私が水着で放送する回ですね。とあるラジオ番組で裸になって放送するという回があったんですけど、映像は見えないので想像力を掻き立てられて、めちゃくちゃシュールで面白かったんです。それで「私は裸ではできないけど、水着ならできるかな」と思って(笑)

─ すごい決断をしましたね(笑)

身体のコンディションで声が変わる

─ 先日、テレビの密着ドキュメンタリーでアニメ作品のアフレコ現場の様子を拝見したんですが、「声のお仕事であるけれど全身での身体表現なんだな」という印象を受けました。

花澤 ありがとうございます。アフレコでの体の動きは人によりけりで、まったく微動だにしない方もいらっしゃいます。私の場合は「状況に応じて自然と体が動く」という感覚なのですが、それは声優養成所に通った経験もなく、「この状況だとどんな声が出るんだろう」と試行錯誤を重ねてみないとわからないというレベルからスタートしたことも影響しているのかもしれません。

─ 身体という面ではプライベートでピラティスを続けていらっしゃいますが、やはり体のメンテナンスは重要なものと考えていらっしゃるのでしょうか?

花澤 そうですね。始めて6年ぐらいになります。もともと筋トレはやっていたんですけど、武道館ライブが決定したときに体力作りとして始めました。体幹のトレーニングになるし、基礎体力をつけるにはすごくいい運動だなと感じています。疲れにくくなったし、風邪もほとんどひかないようになりました。

─ 体が資本というか。

花澤 そうなんですよ。やっぱり体が元気な状態だと、声もいいんですよね。

「見えないけど、つながっている」ラジオの魅力

─ 最後に改めて、花澤さんが感じるラジオの魅力を教えてください。

花澤 私は仕事の合間や移動中にずっとラジオを聴いていますし、朝起きた瞬間にラジオをつけます。ラジオで「いま畑仕事をしてて」とか「これから会社です」というメールが読まれると、「この瞬間に生活している人たちがいるんだ」と実感するし、一緒に聴いている人たちもがんばってるんだなと思うと「私もがんばろう!」と自分の活力にもなります。そういう「見えないけど、つながっている」感じがすごく好きですね。

── 見えないけど、つながっている。それはご自身の番組でも、きっとそうなんですよね。

花澤 そう思ってくれたらうれしいです。番組を聴いて「香菜ちゃん楽しそうに生活してるなあ」と感じてもらえたり、「くだらないことをしてるなあ」って笑ってもらえたら。これからも日曜の夜に「明日もがんばるか」と、ちょっとでも気持ちが軽くなるようなラジオを目指していきます。

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明治 presents  花澤香菜のひとりでできるかな?

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