子どもの視力低下進む 小6で約2割、中3で約3割が視力0.3未満 実態調査で明らかに
6月24日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、子どもの視力低下が進んでいるという文部科学省の実態調査の結果を取り上げ、寺島尚正アナウンサーが金曜コメンテーターで郵便学者の内藤陽介氏に意見を求めた。
世界人口の半数が近視になる可能性も
文部科学省が2021年度に初めて行った子どもの近視に関する実態調査で、小学6年生の男子の19%、女子の22%の裸眼視力が「0.3未満」だったことが明らかになった。視力が低下した割合は学年が上がるほど増え、視力0.3未満の子どもは中学3年生の男子で25%、女子で35%を占めた。デジタル端末の長時間利用が影響しているとみる専門家もいて、視力低下との関連について分析を進めるという。
この調査について、内藤氏は「実態調査は初めてなんですね。学校で片目を隠して右とか上とか。昔ながらの視力検査をやっていたんじゃないですか。あれのデータとか、なかったんですかね。僕はそっち(実態調査が初めてということ)のほうに驚いてしまいました。視力低下が進んでいるかどうかは、これだけだとわからないですよね」と、調査内容よりも近視に関する初めての調査ということに驚きを隠せない様子。
0.3の視力は、教室の最前列から黒板が見えるかどうかというレベル。調査では日常生活の状況も尋ねたところ、スマートフォンや携帯ゲーム機を休日に2時間以上使う割合は小学校6年生の男子で28%、女子で22%だった。デジタル端末の普及が急速に進む中で、視力の低下は海外でも問題となっており、台湾や韓国では近視の症状のある子どもが全体の8割を超えたという。また、オーストラリアの研究機関は2050年には人口の半数に当たる48億人が近視となり、2000年の3倍超に増えるという試算をまとめている。
寺島アナは「デジタル端末の使用は避けられない時代ですが、世界人口の半数が近視になるかもしれないというのは驚きですね」と内藤氏に問いかける。
これに、内藤氏は「ちなみにデジタルがない頃っていうのはどれぐらいの人が近視だったんですかね。さっきの調査もそうなんですけど、もとの数字がわからないから、それがどれだけのものなのかわからないですよね」と指摘。
さらに、「例えばドライアイだってあるじゃないですか。ドライアイを防ぐための眼鏡や、レンズに何か貼ったりするなどの対策は当然出てくるでしょう。この手の将来なるかもしれないという問題は現状で何もしなければという話で、たぶん対策できることなので、それほど深刻な話じゃないと私は思いますけどね」と、内藤氏は見解を述べた。
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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