「防災アワー」氾濫危険情報「予測」でも発表

「防災アワー」氾濫危険情報「予測」でも発表

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毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。

6月13日(月)から、国土交通省と気象庁は
河川の氾濫が迫っている時に出す「氾濫危険情報」をこれまでより早く「予測」の段階から発表することになりました。
対象となる河川は多摩川や荒川を含む全国298の河川です。
これまで「氾濫危険水位」に達した段階で発表していましたが、
3時間以内に「氾濫の可能性がある水位」に達する「予測」された場合でも発表されます。

気象庁長谷川長官は15日の記者会見で
「川によっては急激に水位が上がることがある。なるべく早く警戒を呼び掛けたい。使う人の心構えとしては3時間早くなるからといって変わるものではなくて、この情報が出たら避難が必要な状況とご理解いただいて早めの対応をお願いしたい」と話していました。
2019年には台風19号により多摩川が氾濫、世田谷区二子玉川駅付近なども浸水の被害に遭いました。
現地を取材してみると…
溢水した部分の堤防は、さらに嵩上げ工事が続けられ、川の底を掘る掘削工事も行われていました。




国交省京浜河川事務所の藤枝達也副所長によりますと
「堤防は既に嵩上げされ2019年と同じ規模の増水でも大丈夫。さら1.5メートル嵩上げする工事が令和6年末には完成する」ということです。

二子玉川駅近くの6階建てマンションの半地下で、当時浸水の被害に遭ったオカムラ歯科医院・岡村興一院長に話を聞きました。
「忘れもしない2019年10月12日(土)の夜、多摩川の堤防から溢れた泥水がダイレクトに入ってきて、診療室の床上2メートルまで水没。機器設備も浸水し、プール状態で魚が泳いでいた。『茫然自失』をはじめて体験した」と話してくれました。
過労で心不全となり、資金面等でも苦難の末、1年前の6月に同じ場所で歯科医院を再建、素敵なおしゃれな雰囲気の歯科医院として復活しました。
止水板や保険など浸水対策はしっかりされています。



岡村先生は、アルベルト・シュバイツァー章も受賞された歯科医師
著書「口腔のコスモロジー - すべてはあなたの中にある」もお持ちです。

「防災は国防につながる」「この場所が好きだからここで再建。堤防工事も風光明媚な多摩川の良さを残すような堤防を」
「自然と戦うのではなく、共生していきたい」とも話してくれました。
とてもダンディな先生です。


本格的な大雨のシーズン、ハザードマップだけでも確認しておきましょう。
国土交通省の「ハザードマップ・ポータルサイト」が便利です。

防災アワー」明日6月19日(日)は演劇を通じて親子で楽しく防災に向き合う取組、「防災シアター」について文学座・千田美智子さんにお話を伺います。ぜひお聞きください。

気象予報士 防災士 伊藤佳子

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