戦闘地域から避難したくてもできない3つの理由
ロシアによるウクライナ侵攻から100日が過ぎたが、依然として停戦の兆しすら見えない。6月7日「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、ウクライナで取材を続けるジャーナリストの村山祐介氏に戦闘地域から避難してきたウクライナの人たちの生の声を伝えてもらった。
大竹「ウクライナに入ってからどういう人たちを取材なさったんですか?」
村山「避難をしている人たちへのインタビューをメインでやっています。現在、私が取材を続けているザポリージャという町はロシアの支配地域から避難してこられている方が非常に多いんです。それらの支配地域ではロシア化がかなり進み始めていて、逃げようとしてもお金を要求されたり、身の危険があったりして、逃げること自体、逡巡している方が多いです。意を決して逃げてこられた方もご家族がまだ残っていてすごく不安だとおっしゃっていました」
大竹「かなり元気じゃないと逃げてこられませんからね」
村山「おっしゃる通りです。年配の両親は逃げずに残っているというケースが非常に多いです」
大竹「それは逃げないというより、体力的なこともあって逃げることができないということですか?」
村山「いくつか理由はあってですね、足腰が弱って逃げられない、体力的に不安で逃げられないというパターンと、逃げるとロシア軍に自分たちがこれまで大事にしてきた家を荒らされてしまうので家を守りたいというパターン、あとは高齢ということもあって何があっても故郷を離れたくないというパターン、それぞれの方々が思いを込めて行動を選択していると感じました」
大竹「若い人たちは、そういう人たちを残して逃げざるをえないということになりますね」
村山「やっぱり大きいのはお子さんですね」
大竹「子ども?」
村山「子どもをとにかく安全な場所に避難させなきゃいけないということで判断されている方が多いです。水も電気も通信環境もないという所が増えてます。私が一昨日取材した方も現地に残っているご両親の携帯電話の電波が途切れ途切れだったのが、全く連絡が取れなくなってしまい、5日間安否がわからないと不安な思いを抱えている様子でした」
大竹「水もない、電気もない、医療もない…全部ですね」
村山「被害が大きい所では水がないというのが大変問題になってまして、マリウポリの辺りだと水がなく衛生環境が保てなくなったことからコレラがこれからまん延するのではないかという不安が出ています」
この他にも番組では村山祐介さんが自分の目でみてきたウクライナの様子を報告しています。もっと知りたいという方はradikoのタイムフリー機能でお聴き下さい。村山祐介さんは番組の「大竹メインディッシュ」のコーナーにご出演です。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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