佐々木朗希・白井球審の騒動を 元NPB審判員、スポニチ・柳内遼平記者が語る
5月16日の『岩本勉のまいどスポーツ』は
元NPB審判員でもある
スポーツニッポン・柳内遼平記者が生出演。
白井一行審判員が佐々木朗希投手に
詰め寄った騒動について
柳内記者が元審判員として、
ガンちゃんが投手としての立場で
それぞれの見解を語りました。
「GO!エルフェン 翔んでなでしこ」では
ちふれASエルフェン埼玉・半田悦子監督に
電話でインタビュー。
今シーズンを総括していただきました。
目次
知られざる審判員の実態に驚愕!
柳内遼平さんは高校卒業後
四国・九州アイランドリーグ(当時)を経て
二十歳の2011年から6シーズン
プロ野球の審判員を務めました。
試合で驚いたことはベンチからのヤジ。
ガンちゃんもプロ入り当初、2軍で
審判員に対して名指しでヤジが飛び
「こんなヤジ言っていいの?!」と驚いたそうです。
岩本「2軍のほうがキツいかもね」
柳内「(応援歌の)演奏がなく
ベンチからのヤジが直接耳に届くんです。
最初、ヤジに面食らって
動揺してしまいました」
審判員は1年契約――と知り
ガンちゃんもたてはるも驚愕。
柳内さんが転職したのは審判員6年目の秋に
翌年の契約はない――と通告されたため。
柳内「審判員も選手と同じで
パフォーマンスを評価されて
1年契約なんです。
私は6年目のパフォーマンスが
あまり優れなくて
『契約は今年まで』という
通告をされまして。
(アンパイアも)1年勝負なんです」
審判員時代の印象的な試合
■ 2016年 球審を務めた2軍戦
(中日対ソフトバンク)
ソフトバンク・藤本博史コーチ(当時)を
「暴言」により退場としたゲーム。
この時は、次の担当カードで同僚の審判員が
ソフトバンク・水上善雄2軍監督(当時)に
退場を宣告したため
ホークス首脳陣から怒号が飛ぶ事態になりました。
なお、今年のソフトバンク宮崎春季キャンプに
取材で訪れ藤本監督と再会すると
「覚えとるぞ」とニヤリ――とされたそうです。
柳内「退場処分というのは監督や選手の
出場機会を奪ってしまうので、
間違いが許されないので
かなり(退場宣告を)出す方も
緊張がありますね」
■ 2016年 二塁塁審を務めた1軍戦
(オリックス対ロッテ)
NHKでテレビの全国中継もあり
「間違えたら取り返しがつかない」と
覚悟を持って臨んだ試合。
9回、二塁のフォースプレーの「セーフ」判定に
ロッテの2選手が不服な態度を示しました。
当時、リプレー検証は「フェンス際の飛球」
「本塁クロスプレー」に限られていたため
柳内さんは“ひょっとすると間違った判定が
全国に放送されたかもしれない”――と
不安を抱えたまま帰宅。
映像を確認しセーフとわかると
ホッとして膝から崩れ落ちたそうです。
舘谷「審判の方も
NHKの中継が入っているって
気になるものなんですか?」
柳内「全試合大事なんですけれども
全国に放送されるっていうのは
かなりプレッシャーになります」
また、退職後の2018年に
「リクエスト制度」が導入された際は
「審判の職がなくなってしまうのでは」と
危惧したものの実際には、
映像判定のシステムと審判員とがいい形で
共存できていると感じているそうです。
佐々木朗希投手と白井一行審判員の騒動
4月24日のオリックス対ロッテで
ボールの判定に対して
不快感を示すような動作を見せた
ロッテ・佐々木朗希投手に
球審の白井一行審判員が詰め寄り
大きな騒動に発展しました。
柳内さんの見解は
「双方によくないところがあった」というもの。
佐々木朗投手は
公認野球規則に抵触する行為がありました。
ストライク・ボールに関して
文句を言ったり、
プレーする場所を離れたりしてしまうことは
退場につながることなんでよくないとされているんですよ」
岩本「それ(多くの)選手は知らない」
柳内「知らなかったんだと思いますね、私も。
特別悪意を持ったわけじゃ
なかったんですけど
そういう行動が出てしまったので
注意があったというところだと思います」
先日行われた
NPBの理事会と12球団の実行委員会では
審判員が冷静な対応に努めることが確認されました。
白井一行審判員について柳内さんと
ガンちゃんは次のようにコメント。
柳内「悪い事態に対処にあたっては
感情を捨てて自制するというところが
なかったんじゃないかなと
ファンからは見られてしまった
と思うんですね」
岩本「ちょっと凄みを効かせてるように
見られてしまったんですよ」
柳内「お互いに
ちょっと悪いところがあって
大きな騒動に
つながってしまったのかな
というところですね」
柳内さんは今年2月の春季キャンプで
白井一行審判員に密着取材しています。
柳内「ひと言でいうとアツい方ですね。
グラウンドで
正確なジャッジをするために
妥協を許さない方です」
柳内さんもかつて球審を務めた2軍の試合で
よく似たケースを経験したことがあり
「ボール」の判定に不服な態度を示した投手に
注意をしたそうです。
岩本「その時、今思い返せば
ちょっと感情的になってました?」
柳内「そうですね。
別の方法もあったかな
という風に思いますね」
岩本「なるほどね。お互いがプロで
そこに生活をかけてるんで
感情が高ぶるのは当然であり、
語気が強くなるのも当然だけど、
でもどこかに“ジェントルマン”を
持っていると(感情を押し殺して)
『よしわかった!次はよろしく!』
となるんじゃないかな、と。
僕はそっちやったんですよ」
柳内「岩本投手がマウンドで
注意されると逆効果ですか?」
岩本「『今の取ってくれないか』
というのは
『もうちょっと寄せないといけないか』
という“独り言”が大半なんですよ。
『今の取らんのかい!』
じゃないんです。
だから誤解が生じてるなと思いましたよ」
現役時代のガンちゃんは
アンパイアに対し敵意を持つと
判定が厳しくなる場合もある――と
考えてプレーしていたそうです。
岩本「なんやったら
ゴマすりしたいくらいやから」
野球記者のやりがい
アマチュア野球担当の記者としてのやりがいは
取材した選手がプロに進む過程を見られること。
柳内さんは秋田で取材を続けていた
風間球打選手が昨秋のトラフト会議で
ソフトバンクから1位指名された際は
格別の喜びがあったそうです。
柳内「1位指名が決まった時は
嬉しかったですね」
西武・佐藤隼輔投手の取材では
ブルペンでバッターボックスに立って
投球を見る機会もあったそうです。
柳内「ストレートと同じ軌道から
スライダー、チェンジアップが
変化していったので
かなりイチ押しの選手です」
岩本 「そばで取材したり、
その姿、吐息を感じる所にいると
思い入れも生まれますしね」
スポーツニッポンでは毎週火曜日、
秋のドラフト候補選手にスポットを当てる
「スポニチスカウト部」を連載。
アマチュア担当記者の独自目線による
能力分析とともに選手たちの素顔を紹介しています。
GO!エルフェン 翔んでなでしこ
『ちふれグループpresents GO!エルフェン 翔んでなでしこ』では
埼玉県西部地区を拠点に活動する女子サッカークラブ
「ちふれASエルフェン埼玉」に所属する選手たちが、
サッカーを通じて飛躍していく姿を応援していきます。
きのう15日(日)、エルフェンはホーム・熊谷で
「ジェフユナイテッド市原・千葉レディース」との
今シーズン最終戦に臨みました。
エルフェンは、
前半12分に祐村ひかる選手のゴールで先制!
いいスタートを切るもその後は千葉の猛攻を受け
試合は4対1で敗れてしまいました。
悔しい逆転負けとなってしまいましたが、
最後の最後までリスクを負って攻める姿に
エルフェンらしさを見ることができました。
選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。
そして今日は、
エルフェンの半田悦子監督と電話を繋いで
今シーズンを総括していただきました。
きのうの最終戦や17節で日テレベレーザを破り
大金星を上げた試合など振り返ってもらい、
最後は半田監督からファンやリスナーの皆さんへ
熱いメッセージを頂戴しました。
さて今週末はWEリーグ最終節が各地で行われますが、
エルフェンは試合がありません。
今シーズンのリーグ最終順位や
チームの今後については、
来週の番組内でまとめてお伝えします。
■ちふれASエルフェン埼玉 オフィシャルサイト
■ちふれASエルフェン埼玉 公式Twitter @elfen_official
この日は“ちふれグループ”からゲストの柳内遼平さんへ
日中、強い紫外線から肌を守ってくれる
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■ちふれホールディングス株式会社 オフィシャルサイト
今週のBIGBOSS 新庄報!
北海道日本ハムファイターズ監督
新庄剛志 BIGBOSSの一週間の情報を
ガンちゃんがお伝えする
「今週のBIGBOSS 新庄報!」の記事は こちら
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次回 5月23日(月)の放送予定
セ・パ交流戦を前に
パ・リーグのここまでの戦いを
ガンちゃんが解説する
生パ・リーグ情報…略して
『ナマッパ』をお送りします。
千葉ロッテマリーンズの3年目
佐藤都志也選手のインタビューもお届けします。
どうぞお楽しみに!
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Profile
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スポーツニッポン新聞社・記者。 1990年9月20日生まれ。福岡県福津市出身。 2009年から2シーズン、独立リーグ「四国・九州アイランドリーグ」(当時)でアンパイアとして活動。 その後NPBの採用試験に合格し、2011年から6シーズン、プロ野球の審判員を務める。 2軍では毎年100試合以上に出場。5年目に1軍デビュー。 2016年のシーズンを最後に退職し、福津市役所の職員を経て、2020年4月、スポーツニッポン新聞社に記者として入社。アマチュア野球を担当。
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Information
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柳内遼平記者の署名記事
・佐々木朗と白井球審の「トラブル」 元NPB審判員記者は広島・九里と経験 出てきた6年前の「報告書」
(2022年4月24日)
・【元NPB審判員記者の目】選手と審判員には「一蓮托生」でゲームをつくりあげる責任がある
(2022年5月15日)
・なぜ白井球審はレアードの英語を理解できたのか 元NPB審判員記者が米国で体験した「罵倒研修」
(2022年5月15日)
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