東洋大学酒井俊幸駅伝監督が競歩への思いを熱く語る~Track Town JPN
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2022年4月1日のこの番組に全日本競歩能美大会20kmで優勝した松永大介選手(富士通)にご出演頂きました。
https://omny.fm/shows/podcastqr1/20-track-town-jpn-103-2022-4-1
松永選手を東洋大学在籍中に指導していた酒井俊幸長距離部門監督が、松永選手が出演したこの番組を聴いて、もっと競歩を語りたいと我々番組サイドに逆オファー。
その酒井監督と輪島大会35km競歩で2位に入り、オレゴン2022世界陸上男子35Km競歩代表を決めた松永選手が、東洋大学における駅伝と競歩の深い繋がりを熱く語りました。
聞き手は西本武司さん(EKIDENNews)です。
5月13日に配信した番組を改めてご紹介いたします。
松永大介選手(富士通)
~酒井俊幸監督と松永大介選手に東洋大学駅伝と競歩の深い繋がりを訊く~
東洋大学競歩の歴史
東洋大学の歴史を酒井監督に訊くと「日本陸連競歩強化コーチの今村文男さんも東洋大学大OB。今は長距離ブロックだが、昔は短距離ブロックだったということを今村コーチに教えてもらった」とのこと。
また、酒井監督が学生時代の、長距離と競歩との関係性を訊くと「東洋大学において、関東インカレ1部死守をするために、競歩が大活躍をしなくてはいけないというところから、同じ仲間という意識で学生時代過ごしていた」と教えてくれた。
ただ、時代が進むと「松永の時代は、1部死守というよりも、トラック優勝を目指そう!という意識に変わっていった」という変化があったことも教えてくれた。
桐生祥秀が入ってきたことによる影響が大きかったのかとの問いに、酒井監督は「桐生が入ってくる前から、トラック優勝するつもりでいないと3大駅伝三冠取れない!と守りから攻めの意識に変わってきて、そこに短距離も入ってきて、長距離に負けられない!という意識改革が進み、短距離が強くなってきた」と、長距離と競歩の関係性が、短距離に影響を与えたことも教えてくれた。
松永選手が長距離部員にゲキを入れる
松永選手が長距離部員にゲキを入れたことがあるということを、酒井監督が教えてくれた。松永選手に真相を問うと「自分たちの代の出雲全日本の空気感がどこか緩く、駅伝に向かっていく感じじゃないなと思っていた。どこかで気を引き締められるようにできればいいなと思って、5区の練習をしたこともあった」という。
松永選手は「お前らがやらないなら俺がやる」とゲキを入れたところ、酒井監督は「わかった松永。明日から長距離の練習をやりなさい」と言ったとのこと(笑)そして、本当に翌日から駅伝練習をして、5区要員となり、長距離部員に刺激を与えた。
常に世界を意識する東洋大学陸上競技部の良さ
松永選手から見た”東洋大学陸上競技部の良さ”を訊くと「ただ競歩だけの練習というよりも、長距離メニューをミックスした練習が出来たこと」だという。
これについて酒井監督は「世界で戦うという作り方は明確に違うので、長距離の発想の良さを入れて、違うレーススタイルを作れるというところに繋がった。若いうちにしかスピードは磨けないので、筋肉が出来る若い時にスピードを磨くとフィジカルが全然違ってくる。時計はその先でいくらでも修正できる」と説明してくれた。
松永選手は「酒井監督は、長距離と競歩を別々にみていない方なので、世界に行かせるんだというチームの雰囲気を、ちゃんと作ってくれる。長距離と競歩が、常にお互いをサポートするという、win-winの関係が出来ているというのが東洋の良いところだと思う。松永が世界に行くんだからチームがこんな雰囲気じゃだめだよね!とちゃんと監督が伝えてくれて、選手たちがしっかり行動に移してくれるのでほんとにありがたかった」と改めて東洋大学の長距離と競歩の関係性の良さを教えてくれた。
(※写真はすべてEKIDENNews西本武司さん)
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