「1cm外れとるよ」佐々木投手の“詰め寄り”騒動はこうすべきだった?笘篠賢治が見たカープ達川の見事すぎる振る舞い
千葉ロッテの佐々木朗希投手が球審に詰め寄られた場面が、試合よりも俄然注目を集めていますが、どうすべきだったのでしょうか?5月2日の「くにまる食堂」では、野球解説者の笘篠賢治さんをお招きし、ご自身の見解と現役時代に経験したエピソードを披露していただきました。
野村邦丸アナ「4月24日のオリックス戦で、千葉ロッテマリーンズの佐々木郎希投手に白井一行球審が詰め寄る場面があり、物議を醸しています。「ボール」と判定された佐々木投手が苦笑いをして、これをマナー違反だと白井球審が注意したんですが、試合中ではなく他に伝える方法があったんじゃないか、などいろんな声が出ています。笘篠さんはどうご覧になりました?」
笘篠「まあ昔だったら「今のはストレートだろう!」って平気で言う投手はいっぱいいました。「ワシが判定したんだからボールだ」と言われる審判の方もいっぱいいたんですけど。
あのケースは、佐々木くんが「今のストライクじゃないの?」っていう雰囲気をやっぱり出してましたね。審判と選手はお互いリスペクトし合う関係じゃなきゃいけないので、あのケースは本当に白井さんの気持ちもわかります。白井さんがボールだと思ったらボールと言っていいんですよ。そして、若いバッテリーだということも頭に入れながら、そこまで大げさにならないような形でうまく伝えることができたんじゃないかと思います」
邦丸「例えば、タイムかけて佐々木投手を呼んで「ちょっと態度悪いよ。気をつけてちゃんとやろう」って言っておけばよかったんでしょうか?」
笘篠「そうですね。それとキャッチャーの松川虎生くんが2人を止めに入ったじゃないですか。その松川君の顔も、かなり怒られてるような雰囲気がありました。それを見ても、やっぱりもっとうまい伝え方があったのかもしないと感じました。」
ここで笘篠氏は現役時代のエピソードを披露してくれた。
笘篠「僕も同じようなことがあったんです。当時カープの北別府学さんに2ストライクに追い込まれまして。もうバッチバチのコントロールっすよ。それでアウトコースいっぱいにドーンと決められて、僕は「あ~見逃し三振だ」と思った時に審判の方が「ボール!」って 言ったんですですよ。そしたら北別府さんが「ストライクじゃろ!!」言うてね。こっちにウワーッて来て「ストライクじゃろ~!!」って、僕もストライクだと思ってました。」(笑)
邦丸(笑)
笘篠「そしたらキャッチャーの達川光男さんが、北別府さんにボールを投げ返す前に、「ぺー(北別府氏の愛称)、1センチ外れとるよ」言うてね。指先でジェスチャーをしながら投げ返したら、北別府さんは不服そうな顔して、「またタツ(達川氏の愛称)、何言うとんや」言うような顔しながら、もう全然納得してないんですよ。
すると達川さんは、主審に「よう見とるね!あの際どいところの1センチを!流石じゃね」言うて、審判をおだてたんですよ。これには審判も笑ってました。達川さんからすると審判を敵に回したらダメなんですよ。北別府さんも最初はカッてきたけど「しゃあないな」って感じになってましたね。でその後、同じコースにバンッって来たら判定は「ストライク!」でした。」
邦丸(笑)「審判も人の子って言うことですよね。」
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