「あのイスは〇〇にあります」弟子は見た!桂文枝 最後の「新婚さんいらっしゃい」感動だけじゃない舞台裏
4月11日の「くにまる食堂」(文化放送)にお招きした落語家の桂三四郎さんは、長年「新婚さんいらっしゃい」の司会を努め先日勇退した桂文枝さんのお弟子さん。その最後の収録は様々なメディアでも報じられましたが、直に見た三四郎さんによると感動的なエピソードだけではなかったそうです。
桂三四郎「感動はもうテレビでお届けしてますから、それ以外に裏でどういう事があったのかを、お話しさせていただきます。実は、「新婚さんいらっしゃい」の収録に立ち会うというのは、弟子の一番最初の仕事だったりするんです。あの日の収録は、過去に出演した人が客席に座っていました。」
野村邦丸アナ「むかし新婚さんとして出た人たちね。」
三四郎「来られる方は来ていただいて、来られない方はリモートで、今までの新婚さんが見ているわけです。僕はこの客席の横に立って見ていました。 番組をご覧になった方は覚えてらっしゃると思うんですけど、最後にかなり年配の新婚さんで、喋ってる時に入れ歯が出てしまう方が出はったんです。そこで師匠は、この人が最後に「新婚さんいらっしゃ~い」言うて入れ歯がポーン!出たらおもろいっていう演出を考えたんです。ところが結局「いらっしゃ~い」って、歯が出ないまま言えてしまうんですよね。」
邦丸(笑)
三四郎「何年も前に出演した人なので、それから入れ歯の技術がだいぶ進歩したみたいで、ガッチリハマって全然取れないんですよ。それでオンエアだと1回やって終わるんですけども、あれ実は10分ぐらいやってるんです。」
邦丸「何回もやったの?」
三四郎「そうなんですよ。師匠が「大きな声で言うてください」って言って「新婚さんいらっしゃ~い!」言えてるやないか…。みたいなのを何回もやってるんですが、そこは全部カットされてます。」
邦丸(笑)
三四郎「うちの師匠は数々の番組の終わりを見てきたので、終わるものに対して未練が全然ないんですよね。挨拶では涙ながらに「このスタッフと作ってきた番組は今日で終わりますけれども、みんなは仲間です。これからは人間として付き合いましょう」みたいなこと言うて全員感動しているんですけども、終わったら山瀬さんとちょっと話してヒュッと帰ってしまうんですよ。それで椅子を家宝にするって言うてましたよね。」
邦丸「あの番組で使っていた転がる椅子ね。」
三四郎「そうです。でも未練がまったくなさすぎて持って帰るの忘れたんです。」
邦丸「あれって特注品でしょ?」(笑)
三四郎「すごい特別な椅子なんですけど、多分まだABCの美術倉庫にあると思います。」
「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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