春の水産物の卸値が高騰 カツオや真鯛など原油高の影響で
4月8日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、金曜コメンテーターで郵便学者・内藤陽介氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、いま旬を迎えている春の水産物の卸値が上昇していることについて語り合う場面があった。
内藤氏「ロシアへの経済制裁も考えて我慢」
卸値上昇の原因のひとつは、燃油高だ。コロナ禍からの世界経済の回復により、原油の需要が増加している。一部の産油国の生産停滞や、ウクライナに侵攻したロシアへの経済制裁の影響もある。燃油が高くなれば卸値にも反映されるし、出漁を見合わせる漁師も出てくる。
カツオは回遊性で、春は餌を追って群れで北上するため、通常であれば漁船もこの群れの移動を見逃さないように魚影を探しに行くことも多い。しかし今年は燃料の高騰で、探しに行っても群れに会わないリスクを取りにくくなっており、豊洲市場のカツオの3月下旬平均入荷量は、前年の同時期に比べて36%減少しているという。
このほか、不漁などの影響で供給が細っている側面もあり、天然の真鯛やカツオは、前年の同時期に比べて2割上昇しているという。これに関連して内藤氏は、ロシアへの経済制裁で北方からの水産物が入りにくくなっていることに触れた。
「最近、お昼とか面倒になると、ニシン蕎麦を作って食べるのですが、ニシンは棒ニシンの炊いたやつを買ってきて、ふと何気なく見たらロシア産でしたからね。確かに北の方から加工までするとロシア産の方が安いというのはわかるのですが、これも今後自粛しないといけないなと思います。高くなってきますし、経済制裁ということするのであれば、ウニやカニ、ニシン、鮭、そういったものは我慢しなければいけないのかなと思います」(内藤氏)
いまのところ小売りや飲食店での値上げは大きく表れていないが、企業努力でカバーしているところもあるのだろう。しかし今後は徐々に影響が出てくるかもしれない。寺島アナも「なくなるとか高くなるというと無性に食べたくなるのが、人間の性ってやつですかね」と応じた。
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