「みんな来てね!」3・11から11年、気仙沼の夫婦が叶えた夢の店…でも本当はカフェのはずだった?
3月11日の「くにまるジャパン極」(文化放送)は、2011年の震災後に野村邦丸アナが東北の取材で出会った地元の方の声をお届けしました。お話を伺ったのは現在、気仙沼大島でお店を営む「さっちゃん」こと菊池幸江さんご夫婦。旦那さんに「あの日」を振り返ってもらいました。
さっちゃんの夫「あの揺れは今でも忘れないね。本当に電信柱が、こう揺れるんだ。2歳の孫を抱いて家の中にいたんだけど逃げようがないわけさ。もう本当に生きた心地しなかったよ。あのときは、その日食う飯とか、そんなことしか考えられなかったね。電気もないし水も出ない。でも俺の家は意外と良かったの。前にホルモン屋をやってたから、七輪と炭があったわけさ。それでごはん炊いたりお湯沸かしたりできたんだ。」
ここでスタジオから電話をつないで、野村邦丸アナが「さっちゃん」の現在の様子を聞いた。
邦丸「今は気仙沼大島に大漁丸というお店を出して、ありがたいことにたくさんのリスナーのみなさんも伺っているんだって?」
さっちゃん「文化放送送聞いたよって言う方に、わざわざ泊まりがけて来てもらっています。今度はうちもゲストハウスを始めますから、みんな来てね!」
邦丸「気仙沼大島といえば夏は海水浴が盛んだけど、今年はどう?」
さっちゃん「うちの店の前には海があってすぐ海水浴もできるんですよ。夏場はこれから稼がないと。今まで2年間稼いでないから、文化放送にお願いしなくちゃと思ってましたよ。(笑)」
邦丸「さっちゃんは11年前になにをやっていたんだっけ?」
さっちゃん「11年前はヘルパー。それで介護施設で被災しました。あの日の夜は自分一人になったんじゃないかと思ったんですよ。みんなどこに行ったの、娘の家族や父ちゃんはどこに行ったのって感じで、夜は真っ暗で本当に心配でした。」
邦丸「その後、復興屋台村に店を出して今は気仙沼大島に店を出すという夫婦の夢を叶えたんだよね。大漁丸っていうお店なんだけど、カフェを作るって言ってなかったっけ?」
さっちゃん「気持ちはカフェ、田舎のカフェって感じで。これからモーニングも始めたいとか色々考えてます。今、東京から来る方は橋を渡って来られますよ。」
邦丸「車で行くのも随分便利になったんでしょ?前は船だったからね。」
さっちゃん「最初に鶴亀大橋(気仙沼大島大橋)がかかった時は、面白くて5往復しましたよ。行ったり来たり楽しくて。それですごく便利になりました。」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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