首都圏などでまん防延長を検討 「政府はどれくらい感染抑止効果あるか示して」
一部の都府県で蔓延防止等重点措置(まん防)の延長が検討されているようだ。3月1日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)ではこれについて、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と、寺島尚正アナウンサーが話題を掘り下げた。
田中秀臣氏「経済的なダメージある。いたずらに延長するのはどうか」
蔓延防止等重点措置(まん防)は現在、3月6日までの期限で、31都道府県で行われている。そのうち、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫の6都府県が期間を延長する方向で調整しているという。延長期間は2週間で検討されている。6都府県以外も延長される可能性がある。これについて田中氏は次のように分析する。
「いつも言っていますが、どれくらい感染抑止に効果があるのかを、政府や行政そして専門家がはっきりと示すべきですね。まん防が導入される時はいつも、新規感染者のピークが過ぎた頃なんですよ。効果が素人目ではわからないと」(田中氏)
そのため、専門家への期待は大きい。田中氏はこう続ける。
「分科会(新型コロナウイルス感染症対策分科会)などでも、まん防の実施や延長について専門家の間でも批判する人が出てきています。そういった意味では、実証的な根拠が曖昧のまま(まん防の)延長が決められてしまっているので、非科学的なゾーンに入ってしまっている気がしますね。はっきりしていることは1つだけあって、経済的なダメージですね。ダメージがはっきりしていて、感染抑止効果がよくわからない。いたずらに延長するのはどうかなと思いますね」(田中氏)
寺島アナは続けて東京医科歯科大学の分析を紹介。それによると、糖尿病や脳梗塞などの特定の基礎疾患を持つ人が感染した場合、それ以外の感染者に比べて体内のウイルス量が非常に多かったとのこと。
「ウイルス量は他人への感染力の強さに関係するとされ、1人が10人以上の感染源となるスーパースプレッダーになっている可能性もあるということです。こういうこともわかってきているんですね」(寺島アナ)
「本当に大変ですよね、持病のある方は」と田中氏。寺島アナも「これは以前から言われているわけですが、特に気をつけないといけない状況ですね」と注意を促していた。
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