厳冬の季語とオカリナのコラボをお届け『宗次郎 オカリーナの森から』
文化放送で毎週土曜午後17時15分から放送中の『宗次郎 オカリーナの森から』。
パーソナリティはオカリナ奏者の宗次郎さんです。
厳冬の季語から宗次郎さんが選んだ言葉とオカリナでコラボレーション
宗次郎 それでは季語とオカリナのコラボに参りましょう。今月は厳冬の季語を取り上げたいと思います。代表的なこの時期の季語をいくつかご紹介しましょう。
西 川 まずは日向ぼこ。日向ぼっこと言えばやわらかい春の陽射しを思い浮かべますが、冬の季語なんですね。寒い時期だからこそ、日向のありがたさが身に染みるのでしょう。代表句です。「身の内においの来ている日向ぼこ」伊藤月草の句です。
続いて寒の内。年が明けて立春の前日までを寒と言い、一年で一番寒い時期とされています。暦の上では春を迎えましたが、厳しい寒さの今年はまだまだ寒の内を感じている方が多いのではないでしょうか。代表句。「森といふ大きしじまよ寒の内」上田五千石の句です。
最後にご紹介する厳冬の季語は冬芽。冬木の芽。冬萌。厳しい冬を乗り越えた芽がほころんで春先に花を咲かせる植物の生命力には驚かされます。代表句です。「木々冬芽凍のゆるみに濃紫」前田普羅の句です。
代表的な厳冬の季語をご紹介しましたが、宗次郎さんはどの季語をお選びでしょうか。
宗次郎 はい、今月はですね。寒の内、これにしたいなと思いました。代表句が「森といふ大きしじまよ寒の内」。森の静かな雰囲気なのかなと。この句にイメージが浮かんできて、静かな森でこんな曲が鳴っているかなーみたいな感じで浮かんできた曲があったので、今回はこの季語を選びました。
西 川 どんな曲をお届けしましょうか。
宗次郎 曲の方はですね「涙のパヴァーヌ」という古い曲なんですけど。バロックの頃かな、それ以前かな、わからないですけど、静かないい曲だと思います。
西 川 では、寒の内という季語を受けて、宗次郎さんのアルバム「オカリナ・エチュード3」から「涙のパヴァーヌ」です。
M ① 涙のパヴァーヌ / オカリナ・エチュード3
西 川 「涙のパヴァーヌ」をお聴き頂いてますが、いかがでしたでしょうか。宗次郎さんのオカリナと一緒に聞こえるギターのような音色はどんな楽器なんですか。
宗次郎 これはリュートっていう楽器です。オカリナとリュートだけで演奏しています。ちょっと古い楽器で古楽器と言われてるやつです。糸巻きのネックのあの辺から曲がってて枇杷のような感じの雰囲気なんですけど、音色が渋い感じで、本当に静かな音楽にピッタリな感じです。つのだたかしさんという日本でもリュートの奏者、第一人者だと思うんですけど、つのださんにお手伝いいただいて、やってもらったっていう感じです。
「オカリナ・エチュード」シリーズっていうのは5枚出ていまして。元々はクラシックのアルバムとか、皆さんご存知の曲をやって欲しいっていうことだったので、エチュードの第1弾はクラシックからだったんです。それで十何曲、最初のエチュードのときにやったんですけど、アルバムタイトルをどうしましょうかって言われたときに、これは僕のオカリナにとってのエチュードなんですとご説明して。レコード会社の人がそれいいですね、カバーアルバムを作るときはオカリナ・エチュードシリーズで行きましょうと言ってくださって。すごく好評だったので、3枚目を、という話になったときに、デュエットでいきたい、その楽器の第一人者の方と一緒にやれるような、1曲ずつ分けてやっていきましょうよって言われて。それで白羽の矢が立ったのがリュートのつのだたかしさんでした。
ピアノではウォン・ウィンツァンさんっていう自然音楽をやっている方とご一緒して。それぞれすごい人たちとデュエットでやらせていただきました。そういう形で5枚までシリーズで出ているんです。その3枚目のアルバムの「涙のパヴァーヌ」という曲でした。ぜひ他の曲も聴いていただけたら嬉しいです。
西 川 このあとはリクエストをご紹介します。福岡県太宰府市にお住まいの女性の方からいただきました。「先日、とある通販会社に問い合わせの電話をかけたとき、流れてきた保留音が『G戦場のアリア』でした。結構長く待たされたのですが、この曲は宗次郎さんも演奏しているなと考えながら聞いていたら、待ち時間が苦になりませんでした。そして改めて宗次郎さんの演奏を聴きたくなりました。リクエストをよろしくお願い致します」というメールです。
宗次郎 ありがとうございます。電話口で待たされるときに聞こえてくる保留音っていうのはね、色々あるようですけど。急いでいるお客さんの感情を逆撫でしないように心が落ち着く曲が多いんですよね。「G戦場のアリア」は本当にピッタリだと思いました。
僕も実はレコーディングをしておりまして。これは先程聞いていただいた「オカリナ・エチュード3」に色んな人とデュエットっていう形でやっていて、1番最後に入れた曲なんです。これは自分とオカリナを一緒にやっているという形で。しかもオカリナは1本じゃなくて、五重奏、四重奏くらいにしてあって。要するにオカリナだけのアンサンブルです。僕が多重録音をして仕上げた、そういう形での「G戦場のアリア」でごさいます。今日はこの「G戦場のアリア」を、リクエストにお応えしてお届けしたいと思います。
M ② G戦場のアリア / オカリナ・エチュード3
宗次郎 アルバム「オカリナ・エチュード3」から「G戦場のアリア」でした。「ゴールデンベスト」のカバー編にも入っていますのでよろしくお願いします。
西 川 そろそろお別れの時間です。宗次郎さんへのリクエスト、メッセージをお寄せください。川口技研プレゼンツ「オカリーナの森」から。お相手は宗次郎と、文化放送アナウンサー西川文野でした。それではまた来週。
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