ESG債、前年比1.6倍 脱炭素化の流れに乗って急成長中
1月31日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、月曜コメンテーターの経済評論家・上念司氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、急増しているESG債の発行について議論を交わす場面があった。
ちゃんと探すと発行条件のいいものもある
環境問題など、社会を取り巻く課題の解決に使う資金を集めるESG債の発行が急増している。SMBC日興証券によると、国内企業などが2021年に発行したESG債は前年の1.6倍にあたる3兆7653億円となった。
世界で急速に進む脱炭素化の流れを背景に投資家の需要も旺盛で、5年間で10倍以上に急成長した。例えば、NTTは昨年10月、3000億円のESG債を発行。温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けて設備投資に充てる。また、日本郵船は同7月、200億円を発行。アンモニア燃料船や洋上風力発電の支援船などに充てる計画だ。
このように、企業側は設備投資などで莫大な費用がかかるため、ESG債の発行で資金調達手段を多様化するだけでなく、ESGに積極的に取り組んでいる姿勢をアピールすることができる。
「ふっふっふ。予想通り。4年前に買っています。金額はみんなドン引きすると思うので言いません」と上念氏はこのニュースにニンマリ。「どうして4年前にこれを買おうと思われたんですか?」と寺島アナの質問に対してはこう回答した。
「私はこのESGに関して腹の立つことがたくさんあって、例えば電気代。再生エネルギーの補助金を出すためにものすごく上がりましたよね。取られるばっかり。悔しかったので、取られたお金をどうやって取り返したらいいだろうと思った時に、『これだ!』と思ったんですよ」(上念氏)
「いろんなESG債があるんですけど、僕が買っているのはクレジット債券(クレジットリンク債=デリバティブ取引を内包した仕組債のこと)に近いものです。ある条件でスクリーミングして、条件のいいものをまとめてファンドにしたものを買いました。ちゃんと探すと発行条件がいいものもあるんですよ。日本の証券会社ではあんまりいいものは出てないかもしれないですね」と、これから投資を始める人へのアドバイスを送った。
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