ダースレイダー「こういう人生だと、ある種、死神が隣にいて生きてる」余命5年の宣告から5年。ダースレイダーにとって生きるとは〜1月12日「大竹まこと ゴールデンラジオ」
1月12日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)にて、大竹メインディッシュにヒップホップミュージシャンのダースレイダー氏がゲストで登場し、自身の間近にある死や、生きることについて、重要だと感じていることを語った。
33歳の時、脳梗塞で倒れ、合併症により左眼を失明。40歳の時、腎臓の数値が悪化し、医師から余命5年を申告されたダースレイダー。余命先刻から5年が経過した現在、彼が思うことは。
「この5年で一度、集中治療室にも入った。入院していると、色々な病人がいる。元気な人がいれば、そうでない人もいる。病人というカテゴライズをされてしまうと、病人らしくしろとか言われる。これ結構きつい。病人はこうだと思いこんでるのはただのステレオタイプ」と語った。
死を身近に感じているというダースレイダー。そのことについて、大竹は、
「どうせ死んじゃうんだからと言いつつ、普通の人たちは自分の命を永遠かのように錯覚しながら生きてる。それって違うよなぁ」
「こういう人生だと、ある種、死神が隣にいて生きてる。僕はそっちの方が楽しい。水木しげるの世界の様な(笑)全くわけがわからないものが隣にいることこそが世界という気もする」
「わからないということがわかるって感じ?と大竹に問われると、ダースレイダーはわからないことこそが肝要だという。
「みんなわかると思いこんでて、陰謀論とか誰かが企んでるとか何かの仕業とか、正解があると思っちゃう。わからないことがあるというバランスで世界を見るのがいいんじゃないか。そういった世界観をヒップホップで表現したい」
大竹もその意見に対して「平穏な時間なんて、一生の中でほんの少ししかないのかもしれないね」と同調した。
話題は宮台氏が構造の外に出ろという帯を書いたという話に発展し、
「外側があるということをわかって生活するのが大事で、そういう時に頼りになるのが、ヒップホップとかビートとかリズムだと思う。世界中でヒップホップは楽しまれている。あらゆるところに同じビートで遊べる人がいる。国家とかそういう枠組みでないコミュニティとして、リズムのコミュニティができる気がする」
大竹は、ブラジルでは野菜を買ってお金を払ったときに急に踊りだしたりすると聞いたことがあるという。ダースレイダーもそのことに首肯し、
「リズムがあるとつい踊っちゃうとかっていう、ついの部分が大事。人間本来持っている可能性がリズムに身を任せることで開いていく。ブラジルの人も同じ。祭囃子を聞くとワクワクするとか、子供が雪を見て走り出したりとか。僕はあの導かれる感覚が人間を動かす可能性があると思う」とした。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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