2021年、忘れてはいけない政治課題は? 東京五輪、河井夫妻買収、森友学園、入管施設etc 〜12月28日「大竹まことゴールデンラジオ」
12月28日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)には、フリーライターの武田砂鉄さんが登場。「2021年、忘れてはいけない政治課題」をテーマに語った。
武田さんは「政治とメディアの緊張関係を問われた一年だった」と振り返る。
もっとも象徴的だった出来事は、やはり東京オリンピックだという。
武田「先週NHKはじめ『オリンピックとパラリンピックの開催費は1兆530億円で、予算を下回る見通し』というニュースがたくさん出ました。これはタイトルだけを読むとそれなりにコストを抑えたように伝わりますけど、きちっと読み解いていきますとね、2013年に招致委員会がIOCに提出した予算では、7340億円だったと」
大竹「コンパクト五輪ですね」
武田「それなのに倍近くに膨らんでるんです。メディアはこっちを問わなくちゃいけない。それにまだ明らかになっていない招致時のペーパーカンパニーへの賄賂疑惑や、新しい施設の採算問題とか、たくさん出てきてるわけですよね」
大竹「番組では、6施設のうち5つは赤字になるという報道をお伝えしましたね」
武田「そういうところを厳しく検証しなくてはいけないところを、わざわざ『予算を下回る見通し」という記事を出してしまうことで、どういう伝わり方になるかって考えなくちゃいけない」
年末に差し掛かり、メディアも総集編が目立つようになる。そこで見えてくるのは――
武田「菅前首相が出てきて、『コロナとの戦いは大変厳しいものだったが、オリンピックはやってよかった』なんて言ってるわけですね。でも半年前にさかのぼってみると、当時菅さんは『私は主催者じゃない』と責任逃れをしていた。そういう人がわずか半年で、あたかも自分が判断して開催したように、あちこちで言ってるんです」
武田さんは今年、自著『偉い人ほどすぐ逃げる』(文藝春秋)を出版した。
「このまま忘れてもらおうっていう作戦にまどわされてはいけない、ということを書いた」と言う。
武田「一年振り返ってみると、そのままになっていることがすごくたくさんありますよね。河井克行・案里夫妻の1億5,000万円の件。森友学園の裁判が、認諾という本当にひどい結果で終わろうとしていること。ウィスマ・サンダマリさんの件もですね。一個ずつ覚えておかないといけないですよね」
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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