「民主主義サミット」―アメリカの狙いは?~12月10日(金)斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!

「民主主義サミット」―アメリカの狙いは?~12月10日(金)斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!

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アメリカのバイデン大統領が日本やヨーロッパ諸国の首脳などを招いた「民主主義サミット」が、日本時間の12月9~10日、オンライン形式で開催された。文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI」のメイン・コーナー「ニュースサキドリ」では、アメリカ政治に詳しい、上智大学 前嶋和弘教授に電話を繋ぎ、この時期に民主主義という括りで各国の首脳を集めたバイデン大統領の狙いについて話を聞いた。

バイデン大統領はなぜ「民主主義サミット」を開催したのか?

対中国包囲網の色合いが強い。今のバイデン政権が考える一番の国際問題は中国の人権侵害と領土拡大の動き。この動きを阻止するために民主主義対権威主義という構図を作る事を狙ったのだと思う。またバイデン大統領は大統領選の際、民主主義サミットを開催する事を公約としていた。トランプ政権時代ポピュリズムと分断によりアメリカの民主主義は衰退した。このためバイデン大統領は新政権の根幹は民主主義を守る事にあるという姿勢をアメリカ国民に示し、更に世界に対しては、民主主義国家アメリカは、権威主義国家中国と対峙していくという姿勢を示す事も意図していたのではないかと思う。

 

今回の「民主主義サミット」では招待国と排除された国の線引きが曖昧ではなかったか?

―確かにどこで線引きしているか解らなかった。例えばフィリピン、ブラジル、ポーランドはメディアに対する規制が強く民主主義的な国ではとは思えないが呼ばれていた。インドはフリーダムハウスと言う民主主義の度合いを測るNGOから低い評価を受けているが、やはり呼ばれていた。一方ハンガリーは民主主義的な国ではあるが、親中国である為呼ばれなかった。

 

前嶋さんは、「今回、『民主主義サミット』に呼ばれた国も呼ばれなかった国も中国とアメリカの顔色を窺いながら動いている。バイデン政権は一年後に再び「民主主義サミット」を開催し、各国が成果を報告し合う事を提案しているが、どのような成果が報告されるのか予想がつかない」と語った。

 

旬のニュースをジャーリスティックな視点で掘り下げる文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI」は月~金 午後3時半~5時50分に放送中。

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