原発45基分目指す“洋上風力”…メリットは?どこまで進んでる?秋本真利議員が解説~12月1日「くにまるジャパン極」
再生可能エネルギーの切り札として期待される洋上風力発電。海の上に風車を設置して発電を行うものだが、日本は、2040年までに最大で4500万キロワットの導入を目指しており、これは原発45基分に相当するという。その洋上風力に関する政策の立案などを行う自民党の秋本真利議員が洋上風力の現状とメリットについて、12月1日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で話した。
野村邦丸アナ「自民党の中でも稀有な存在の秋本真利議員。洋上風力をメインに考えてもいいんじゃないかということで、政策を立案したり政治活動を行っています。洋上風力の現状から教えていただけますか?」
秋本真利議員「今、洋上風力は黎明期。スタートラインに立ってやっと動き出した。秋田沖で2カ所、千葉県の銚子沖で1カ所、着床式(風車の支柱が海底まで到達しているもの)の風力発電の準備が進められています。今、どこの事業者がやるのかを決める真っ最中。年内に結果が出るのか?出ないのか?といったところ」
邦丸「洋上風力発電だとどんなメリットがあるのですか?」
秋本「一番のメリットは大規模であること。陸上では立てられない風車を洋上では立てることができます。陸上では物理的に立てられない。タワーも風車の羽の部分も大きくて運搬することができないんです。だから、洋上に出ていくわけです」
二木啓孝「着床式の話が出ましたが、ぷかぷか浮かべる方式のものはないのですか?」
秋本「浮体式もあるんですけど、コストが高くなってしまう。まずは可能な限り着床式でやっていって、どこかの時点で適した場所がなくなったら浮体式にしていく」
邦丸「将来的に、洋上風力発電はどれくらいまかなえそうですか?」
秋本「日本政府がオフィシャルで掲げているのが2040年に最大で4500万キロワット。これは原発45基分くらい。この数字は大きくて、世界でも2位か3位くらい。これは菅政権の大きな功績。この数字を見て、国内外からものすごく投資が行われていますし、日本にどんどん出て来ようという動きもある。新しい一大産業が生まれつつある」
二木「原発45基分はすごいと思いますが、風力発電は風まかせなところがある。風まかせを安定供給するのは難しいのでは?」
秋本「日本全国に洋上風力を点在させるわけです。日本全国で、全く風が吹いていないということはあり得ない。どこかしら風は吹きます。また、再エネの比率をどんどん上げていった時に、将来的には120%、150%にしていくことで、例えばある所で風が吹いていなくて10%発電してなくても120%なら110%になっていれば、余った分を蓄電したりして、何かの時に備えておくことができます」
邦丸「風力発電の取り組み、これは与党だ野党だ言ってる場合じゃないですね」
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「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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