本田由紀「たしかに個人の選択だが、大きな目、長い目で見た時にすごく損なわれている面がある」データで見る日本と海外の比較〜11月12日「大竹まこと ゴールデンラジオ」
11月12日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)に、ちくまプリマー新書から著書『「日本」ってどんな国?ー国際比較データで社会が見えて来る』が発売中の本田由紀がゲスト出演し、日本と海外の比較によって日本の問題点について指摘した。
大学の専門は教育社会学だという本田氏。「教育といっても広い意味での教育。家族のことも仕事のことも。社会全体のことを扱う」と、自身の研究を称した。
今回の書籍は、日本についてデータを中心にまとめたものだという本田氏。日本は国際比較してみると、最低な数字と最高の数字が山ほどある国だとわかったそうだ。
大竹は、「自分たちの住んでいる国はいい国だと思いたい。心の中で。ただ、データで比較して数字を見せつけられると愕然とすることがたくさんある」と
本田氏は「地政学的な観点からいうと、日本は島国だし、日本語という独特の言語を話している。近隣国とあまり仲が良くない。ガラパゴスというか閉ざされがち。そうすると自分たちの姿が見えにくくなる。だから、視野を広げたいという気持ちもあった」と続け、著書を書いた理由に大竹が上げたものも含まれているようだ。
実際の著書に話題が及ぶと、ジェンダー国会議員・管理職における女性の割合はOECD諸国で日本が最下位だという。
「日本がいかにひどいか、ジェンダーギャップ指数が毎年指摘されている部分はあるが、グラフで見てみるとダントツではなくダンボコ」と評した。
ジェンダーの章を若い人に向けて話したこともあるという本田氏。大きな反発があり、炎上したという。
「若い人はそこに関心が無いのかもしれない。別に(現状で)いいじゃないか、という風に言われた。専業主婦を好きで選んでいたらいいじゃないかという女性の意見もあった。これじゃまずいという感覚は広がっていないと感じる」
「たしかに個人の選択だが、大きな目、長い目で見た時にすごく損なわれている面がある。それは知って欲しい」という本田氏。
「あらゆる面で日本は満足度が低いまま、うずくまっている。オルタナティブというか、別の側面を考えられない。なんだかなぁと思いながら、変えていく気力も持てない」と日本人の危機感の低さを嘆いた。
他のデータとして、雇用の提供、物価の安定、医療の提供、高齢者の生活保障、産業の成長、失業者対策、貧富の格差縮小が軒並み低いようだ。
「そういうことを期待していないということ。(国民は)政府は経済を回してくれればいいと思っている。他の国では政府の責任になっているものも、政府の責任と思っていない。甘やかしている状態」と、その理由を解説した。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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