伊藤惇夫氏「総理の解散権は与党に有利、憲法改正で一定の制限加えるべき」〜10月14日「くにまるジャパン極」
岸田総理は14日、衆議院を解散する。10月14日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、政治アナリストの伊藤惇夫氏が「伝家の宝刀」とも言われる総理が実質的に持つ解散権について取り上げ、憲法改正し一定の制限を加えるべきだと主張した。一体、どういうことなのか?
そもそも衆議院の解散には、憲法で2つの規定がある。
1つが69条の「内閣不信任決議案が可決された場合に、10日以内に衆議院を解散するか、内閣総辞職をしなければならない」とするもの。
もう1つが7条の内閣の助言と承認により、天皇の国事行為として行うとするもの。
この7条は実質的に総理大臣が解散権を持っており、最強の権限、伝家の宝刀とも呼ばれている。これについて、伊藤氏は話す。
伊藤氏「この7条解散がどうも釈然としない。総理が好きな時に解散できると言ったら、総理とそれを構成する与党が圧倒的に有利ですよね。今、我々に追い風が吹いてるなと思う時に解散できるわけです。今回だって、総裁選やった→支持率上がった→新しい総理になった→ご祝儀相場もある、じゃあやろうと。野党が攻勢をかければ、解散をちらつかせる。政争の具にしてるんじゃないの?と思うところもある。政権交代が起きない理由にもなってる気がする」
また有権者の側に立った場合についても話す。
伊藤氏「有権者の皆さんが投票に行くわけですけど、4年という任期を前提に1票を投じるはずなんですけど、衆議院の解散から解散までを平均してみると約2年半。1年半近く残して変わっていく。何のために任期があるの?と思わざるを得ない」
では、どうすべきか?伊藤氏はこう主張する。
伊藤氏「解散については、一定の制限があったほうが良いという気がしてる。岸田総理は安倍政権の時に打ち出した改憲4項目を自分の任期中に実現したいとおっしゃっていた。憲法改正に取り組んで行くのであれば、4項目でなく、解散権に制限を加えるということが盛り込まれたら、もしかしたらその項目には私は賛成する」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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