村上信五くんと経済クン 日経業界地図で注目の業種・業界を徹底解剖!
毎週土曜朝9時~放送している「村上信五くんと経済クン」。
10月2日(土)の講義は、日経新聞社が毎年発行している「日経業界地図 2022年版」を使って、来年、そして2030年を見据えた注目の業種・業界を徹底解剖!
日本経済新聞出版本部・次長の野崎剛さんにお話を伺いました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【日経業界地図とはどのような本?】
181の業界・テーマと、約4300の企業・団体という、膨大なビジネス情報を1冊にまとめた書籍。メインの地図のほか「基礎知識」「最近の動向」「キーワード」などで、業界の基本が一目でわかる内容になっている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【制作期間は?】
準備の期間は除いて、日経新聞の記者が原稿を担当しているが、その原稿をもらってからチェックに2ヵ月かけている。また、ギリギリまで最新の情報を盛り込もうとしている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【読者層は?】
ビジネスマンや投資家はもちろん、就活生や新入社員といった若い世代も意識している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【日経業界地図2022年版はここが面白い!】
≪➀2022年度の業界天気図が面白い≫
それぞれの業界の2022年度の動向を晴れ、曇り、雨の三段階で表しているので一目でわかる。基本的には、業界全体が10%以上伸びる業界が晴れ、伸び率と縮小率が10%未満の業界が曇り、縮小率10%以上の業界が雨となっている。
〇快晴業界マップ➀:木材
今回新規で掲載した業界。SDGsや脱炭素が進む中で注目が集まっているため。
〇快晴業界マップ➁:音楽
CDの売り上げ自体は落ちているが、ストリーミングが急速に普及して、音楽業界全体としては伸びている。また、アメリカではレコードの売り上げがCDを上回るなど、アナログレコードにも注目が集まっている。
〇どんより業界マップ➀:紙・パルプ
デジタル化が推進されてペーパーレスが急速に進んでいる。一方でプラスチックの代替品として紙製品が注目されるなど、今後紙・パルプ業界がどのように転換していくかに注目。
〇どんより業界マップ➁:旅行
去年、今年とコロナで最も大きく打撃を受けた業界のひとつ。緊急事態宣言が解除されて今後どうなっていくか注目。
≪➁巻頭特集「2030年の業界地図」が面白い≫
これから2030年にかけて生まれる32の新業界を特集している。そんな中で、野崎さんが注目しているのは「カーボンニュートラル」や「フードテック」など。
≪➂企業の意外な関係図が面白い≫
あの企業とこの企業が実は同じグループだとか、提携関係にあるだとか、企業の関係性をさまざまなチャートにしていて、ぱっと見てわかりやすい。
≪➃未来のテクノロジー年表が面白い≫
2022年から2040年にかけて起きる主要なテクノロジーの進化を予測した年表。注目点は、2040年の予測にある「宇宙・航空」分野の「有人月面探査の取り組みが活発に」。アポロ計画から60~70年経って、人類が月面に立つ様子がもう一度見られるかもしれない。もうひとつが「医療・健康・食農」分野の「抗加齢治療や再生臓器などによるアンチエイジングの医療化が拡大」。臓器移植で寿命を延ばす、というような話になってくると、人類にとって老いるとは何か?命とは何か?という問題になってくるだろう。
≪➄企業の初任給が書いてあって面白い≫
読者対象である就活生の関心が高い情報。また、各企業の平均年齢も書いている。それによって各企業のカラーが見えてくる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪業界地図の利用の仕方≫
日々変化する各業界の姿をこの地図を使って追ってもらいたい。コロナ禍で先が読みにくい今だからこそ、様々な業界の今をしっかり把握するための1冊としてぜひ活用してもらいたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今まで知っているようで知らなかった業界の相関図を学ぶことができて、とても興味深かったです!改めて、自分が働いている業界以外のことは何も知らないなと実感…。いや、自分が働いている業界でさえも、細かいところまでは理解できていませんでした。どの業界も、自分の生活と何かしらは関わってくるので、眺めていて飽きることがありません。読み応え抜群!皆様もぜひお手に取ってみてください!
坂口愛美
関連記事
この記事の番組情報
村上信五くんと経済クン
土 9:00~10:00
「経済初心者」の村上信五が、ゲストの方に教えを請いながら 「お金」に強くなってゆく番組です。 「お金持ち」しか持っていない情報を イチ早く皆さんに提供できるよ…