一人ひとりに「ゴルゴ13」の思い出 さいとう・たかを氏が残した功績 ~9月30日「おはよう寺ちゃん」
9月30日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、漫画『ゴルゴ13(サーティーン)』(小学館)で知られる劇画家、さいとう・たかを氏が膵臓がんのため、今月24日に84歳で亡くなっていたことが取り上げられた。
1968年から始まり、「単一の漫画で発行巻数が最も多い作品」(7月時点で201巻)としてギネス記録にも載った同作品との思い出や同氏の功績について、寺島尚正アナウンサーと木曜コメンテーターの京都大学教授・藤井聡氏が振り返る。
劇画の分野を打ち立てた
さいとう氏の遺志で、制作を担当する「さいとう・プロダクション」や脚本スタッフなどが協力して連載を継続することがすでに発表されている。
「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いてほしい」と以前からさいとう氏は語っていた。さいとう・プロダクションが、工程ごとに分業体制を構築したのには、その理由もあったようだ。
「『ゴルゴ13』は僕らが子供の頃からありましたからね。床屋に行ったら(手塚治虫氏の)『火の鳥』と一緒に置いてあって。当時は『難しいな』と子供心に思ったんですが、高校生になって読み返したら『おもろいな、これ』となりました」と藤井氏が当時の思い出を振り返った。
「日本でもややこしいことがあったらゴルゴ(主人公のスナイパー。デューク東郷とも名乗る)が出てくればいいのにっていつも思いますね」と藤井氏がふと口にすると、寺島アナも「そうなんですよ」とこの一言。「ここにゴルゴ13がいてくれたらなあ(という場面はあります)」と語る寺島アナと、「心で1人で思っている分にはいいですが、実際にやっちゃダメですからね」と話す藤井氏は、それぞれお互いの言うことに賛同し合っていた。
また、さいとう氏の功績について、「漫画よりリアルな劇画の分野を確立させた方でもありますからね」と寺島アナが紹介。
それについて藤井氏は、「(ゴルゴ13を読んで)世の中こうやって動いてるんや」と思っていたが、「実際に(自身が第2次安倍内閣で)内閣官房参与をやってみたら全然そんなことなく、普通の会社員でしたよ」と、「騙された」エピソードを笑いながら明かした。
〈参考ニュース〉
24日に死去した漫画家さいとう・たかをさんの代表作「ゴルゴ13」を掲載する小学館の漫画誌ビッグコミック編集部は29日、公式サイトで、制作スタッフと編集部が協力して連載を継続するとのコメントを公表した。
さいとうさんは生前から「自分抜きでも『ゴルゴ13』は続いていってほしい」と希望しており、その遺志を継ぐという。
サイトによると、さいとうさんは漫画を分業で制作するシステムの構築にいち早く注力。「ゴルゴ13」も脚本協力、作画などを各分野のプロフェッショナルが担当した。さいとうさん自身は構成、作画、脚本などをこなしつつ、全体を指揮していたという。
〈共同通信ニュースより〉
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