ノババックス製ワクチンについて川崎医科大学の中野貴司教授が解説~斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!
政府の予防接種ワクチン分科会のメンバーで川崎医科大学教授の中野貴司氏が8日の「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」に電話で出演。
国内4種類目となるアメリカのバイオ医薬品企業ノババックス製の新型コロナワクチンについて解説するとともに自身の考えを述べた。
厚生労働省は組み替えたんぱくワクチンであるノババックス製の新型コロナウイルスワクチンについて、早ければ来年初頭から1億5千万回分の供給を受ける契約を締結したと7日に発表した。
8日番組に出演した日本感染症学会・感染症専門医で川崎医科大学の教授の中野貴司氏はこのワクチンはこれまでのものとどう違うのかを問われ、「これまでのワクチンは病原体の遺伝子を体内に投与して病原体のタンパク質を体内で生成し、免疫を誘導するもの。それに対しノババックス製は、あらかじめ作った病原体のたんぱく質を体内に投与して免疫を誘導するという組み替えたんぱくワクチン。この組み替えたんぱくワクチンはアメリカのインフルエンザワクチンなどで既に使われているものだ」と説明した。
また、ワクチンの摂取率を上げるため、接種に抵抗を感じている人にどう説明すればいいかとの質問には、
「ワクチンは健康な状態で使う薬剤なので、病気になって使う治療薬よりも色々な意見があって当たり前」とした上で、
「正しい情報を得て、それに従って適切な選択をしていただくことが望ましい」と答えた。
しかしながら、ワクチンに関しては「打つと死ぬ」「妊娠できなくなる」と言った陰謀論、怪情報がネット上で飛び交っている。我々一般人にはどれが正しい情報か、どれがとんでもないデマなのか判断がつかない状態だ。正しい情報を得るにはどうすれば良いのか?
「複数の人間が議論した上で導き出された結論とかガイダンスを参考にして欲しい。学会では常に複数の人間で議論した上で結論や提言、ガイダンスを出しているので、その情報が一番信用できる」中野教授はこのように答え、専門家でない人が発した情報や、専門家でも複数での検証を行っていない情報などを信用しないようにと警鐘を鳴らした。
この日のコメンテーターの古谷経衡氏も、ネット上のデマ情報を鵜呑みにせず、中野氏の話にあったように「信用できる情報」を探し出すことが重要性だと強調した。
『斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI』は平日午後3時30分~5時50分、文化放送(AM1134KHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。
radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで内容をお楽しみ頂けます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。