デジタル庁が持つ「高い障壁」 データの透明化だけじゃ足りない! ~9月1日「おはよう寺ちゃん」
9月1日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーと、水曜コメンテーターの経済アナリスト森永康平氏が、この日発足するデジタル庁について語り合う場面があった。
データを受け取る側に必要なものとは
デジタル庁が9月1日に発足する。縦割り行政のデジタル化推進は、経済・社会全体にデジタルトランスフォーメーション(DX)を波及させ、政策をガラス張りにする可能性を持つ。
「情報を紙で管理し、閉鎖的な行政の方が居心地がいい人にはデータ開示が疎ましいとも言われていますが、この辺り森永さんいかがですか」(寺島アナ)
「データ系はどんどん開示して透明性を持たせた方が良いと思っているので、この流れ自体は賛成ですね。ただ、データって見方があって、ある程度の教育を受けていないと難しいんですよね。逆に言うと、中途半端な知識のままデータを見てしまうと、データの読み取り方を間違えて、むしろ見ない方が正しい判断ができた、ということも起こりえます」(森永氏)
続けて、「例えば経済指標ひとつを取っても、コロナ禍の去年の4月・5月と比較したデータを見て、前年同月比でめちゃくちゃ回復しているように見えるからコロナは経済に影響がないという間違った判断をしてしまう。ただ、そういう統計の見方とかデータの癖などをわかった上で(行政の)データが開示されて透明性が高まるのはベストだと思うので、透明化を進めていく一方で、データの読み解き方みたいな教育も進めていかないといけないと思います」とデータを見る側の知識の必要性を示した。
さらに、デジタル庁が掲げる縦割りの打破として、他の省庁への勧告権を持って総理に指揮を求められることについて、森永氏は「FAX(の利用廃止)うんぬんというのも一度だめになってしまいましたから、まだ障壁は高い気がしますね」と現状の厳しさを指摘した。
<参考ニュース>
デジタル庁が1日、発足した。職員約600人の体制で、3分の1に当たる約200人をIT企業など外部から起用。民間のノウハウを活用しながら、遅れている行政オンライン化などに取り組む。菅義偉首相が設置を表明したのは昨年9月。1年間という短期間で、関連法の整備や人員確保などの準備作業を済ませた。幹部人事は1日に正式決定する。初代デジタル相は平井卓也デジタル改革担当相、事務方トップのデジタル監は一橋大名誉教授の石倉洋子氏となる見通しだ。発足式は同日午後にあり、菅首相が出席する予定。オフィスは、東京都千代田区の民間ビル「紀尾井タワー」に構えた。
(共同通信ニュースより)
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