ミキインタビュー「深夜だから、兄弟だから、喋れること。」
兄の昴生さん(写真左)と弟の亜生さん(写真右)による漫才コンビ・ミキ。
文化放送では、二人がパーソナリティを務める『ミキの深夜でんぱ!』が好評放送中です。
今回のインタビューでは、番組のことから、コンビでもあり兄弟でもある二人自身のことまで、たっぷりとお話をうかがいました。
※こちらは文化放送の月刊フリーマガジン「フクミミ」2021年8月号に掲載されたインタビューです。
東京に来てから「爆発」したこと
─ 2019 年4月に『ミキの深夜でんぱ!』が放送を開始してから2 年以上が経ちました。
昴生 ちょっと下ネタが多すぎるなと。多すぎるというか、ほとんど全部というか(笑)。そんなふうにするつもりはなかったんですけどね。京都(KBS 京都)でもラジオをやってるんですけど、放送時間が日曜の昼なんです。この番組は平日の深夜じゃないですか。ノリが真逆なんですよ。京都のほうはそれこそ、ウンコとかオッパイとかでもNGですから。
亜生 京都はディレクターさんが女性の方ですしね。
昴生 別にそれが不満というわけではないんですけど、東京に来てこの番組を始めたら一気に爆発した感じになってて(笑)
亜生 収録やから普通は編集で切られるんですけど、この番組は喋ったことがほぼそのまま放送に乗るので。
昴生 たぶんほとんど編集してないんですよね。だからあんなことになるんです(笑)。というか、こっちも正直あそこまで下ネタを喋りたいわけじゃないんです。ただ、回を追うごとにリスナーからの投稿がちょっとドギツくなってきてまして。
亜生 ちょっとだけ質が悪い(笑)
昴生 放送でも言ってます。「質が悪いぞ」と(笑)
「コンビ」であり「兄弟」でもある 二人によるラジオ
─ お二人は兄弟でコンビを結成されたわけですが、お互いに相方さんをどういう方だと思ってらっしゃるのでしょうか。
昴生 いつもラジオを聴いてくれている人はよく分かってると思うんですけど、亜生は真っ直ぐ「弟」というか、こんなに「弟弟」してる奴はおらんというか。
亜生 このまま伸ばしてほしいですよね。止めんといてほしい。
昴生 止めてない。一つも止めてない。野放し状態(笑)。ただ、他の人に迷惑だけはかけんようにしてほしいなと。あとは、そのまま行ってほしいですね。いや、行ってほしくはないか(笑)
─ 逆に、亜生さんから見た昴生さんは。
亜生 お兄ちゃんはほんま真面目ですね。僕がこんなんやから真面目でいてくれる。マネージャーもびっくりしてると思います。「こんなにちゃんとしてるんや」と。
昴生 ははは(笑)
亜生 テレビではハジけたりしてますけど、裏ではスケジュールを自分で逐一確認したり、ラジオのときも「ここはこんなふうに行こうか」って進行を書き出してくれたり。きっちりしてますね。ゲストが来たときでも、僕はあんまり興味のないゲストのときは喋らなくなるんですけど、お兄ちゃんはどんどん質問して仕切ってくれるんです。
昴生 そこは喋ろうや!(笑)
亜生 ラジオではめっちゃ真面目なんです。
昴生 いや、お前が不真面目すぎるんよ(笑)
─ コンビでありながら兄弟でもあるという関係の中で、現在のお二人の「距離感」は以前とは変化があるのでしょうか。
昴生 二人の会話は、コンビを結成した頃よりは確実に減ってます。でも、それは良くない減り方ではなくて、こういうラジオがあるからこそ減ってるんやと思ってます。僕もラジオが好きで、仕事の中でもラジオに重きを置いているところがあるんですけど、ラジオで喋りたいから普段お互いに会話するのをあえて抑えてる部分がありますね。
亜生 ラジオで喋りたいからプライベートではあんまり喋らんとこう、と。
昴生 わかるんですよね、楽屋でもお互い喋りたくてウズウズしてる感じが(笑)。「あの話したいな。でも、明日ラジオあるしな、我慢しよ」と。だからラジオのトークで、より「兄弟感」を出していければと思ってます。
この際だから「言っておきたい」こと
─ 番組を続けてきてスタッフとの距離も近づいたと思うんですが、この際だから言っておきたい番組サイドへの要望などはありますか。
亜生 エッチな話をするときだけ、二人のおじさんディレクターがちょっと前のめりになるのはやめてもらえないかなと。
昴生 ははは(笑)
亜生 明らかにうれしそうなんですよね。「そうそう、これこれ!」みたいな。
昴生 僕らのせいで下ネタラジオになってるイメージがありますけど、そういう投稿を選んでるスタッフの責任も大きいわけですからね。
亜生 僕はすごく好きなんですけどね。僕ら二人とディレクター二人、クラスの地味なキャラの四人が下ネタをコソコソささやき合ってる感じが。僕はこの四人を「深夜でんぱ四天王」って呼んでます。
昴生 四天王って、そもそも四人しかおらんやろ(笑)
─ 最後に、お二人の間での要望はありますか。
亜生 お兄ちゃんは、ゲストで自分が好きなセクシー女優さんが来たときだけ収録が異様に長くなるところをどうにかしてほしい。しかも、面白くないんです。
昴生 ふはは(笑)
亜生 ただただ自分が聞きたいことを聞いてるだけやから。ずっと「えっ、じゃあ、あの場面はどうなんですか?」とか、「わあ、すごーい!」とか、全然オモロない! そこだけ。そこだけです。あとはパーフェクト。
昴生 直したいとは思ってるんですけど、仕方ないんです。だって会えるのはここしかないし、憧れの人ですよ。僕の青春時代を助けていただいた人ですから。
亜生 めっちゃ大きい声で言うんですよ。「今日の夜、絶対観よ!」って。何をラジオで言ってるのかと。
昴生 まあ、宣戦布告やな。
亜生 かっこええ言い方すな(笑)