IOCはまるでGHQのようだ?伊藤惇夫氏はなぜそう思ったのか?6月24日「くにまるジャパン極」
「かつてのGHQの存在に代わって、部分的なことですけど、日本の国を超えて支配しているのがIOCなのかな?そんな風に見えるんですよね」。政治アナリストの伊藤惇夫氏は、6月24日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)でIOCと日本の関係をこのように例えた。一体なぜ伊藤氏にはそう見えるのだろうか?
伊藤氏はまずGHQ、連合国軍総司令部についてこう説明した。
伊藤氏「日本は戦後、GHQの支配下に置かれた。要するに占領された。日本の主権さえ取り上げられた。この時、GHQの最高司令官がマッカーサー。日本は彼の指示に逆らえない。日本の国家の上に位置する存在だったわけです。彼らは日本という国家の形みたいなものを崩したり、作り変えたりしたわけです。」
そのGHQのような存在なのが今のIOCだと伊藤氏は言う。
伊藤氏「(オリンピックの一連の動きを見ていると)まるで別の国が生まれてですね、そこが勝手なことやってる。平然と我々の日本の普通の意識と違うことをやってるような気がしてならない。」
伊藤氏「かつてのGHQの存在に代わって、部分的なことですけど、日本の国を超えて支配しているのがIOCなのかな?そんな風に見えるんですよね」。
そして、伊藤氏は日本の国民の不安・心配・反対を無視するかのように繰り返してきたIOC関係者の暴言をこのように紹介した。
- ジョン・コーツ副会長は、「緊急事態宣言下でオリンピックやりますか?」と聞かれ、即座に「絶対やる」。何の思慮もなく「絶対やる」と言っているんです。
- 最古参委員のディック・パウンド氏は、「仮に菅首相が大会中止を求めたとしても、それはあくまで個人的な意見に過ぎない」。日本国の首相が言ったってそんなの知らないよ。こういうことを平然と言い放っているんですよ。
- トーマス・バッハ会長は、「東京大会を実現するために、我々はいくつかの犠牲を払わなければならない。」こう言ったんですよね。オリンピックって犠牲を払わなければいけないんですか?東京五輪は確かに世界最大規模のスポーツの祭典です。でも逆にいうと一スポーツ大会です。
IOCのこうした暴言がある中、日本の政府や都の対応をこう話す。
伊藤氏「日本の政府や関係者は、こういう暴言や傲慢な発言に対して一度でも反論したことありますか?私ならふざけるな!と言います。開催都市のトップである小池都知事はこれまで強いものに立ち向かうのが受けてきたのに、全くその姿勢を見せていない。菅首相もIOCに文句つけるかと思ったら、何も言わない。日本のリーダーが日本国民の命を大事にするなら“オリンピックやりません”と言っても良いと思うんです。」
さらに、伊藤氏は世論についても触れた。
伊藤氏「世論調査を見ていても、多くの人が反対論から、観客制限のほうに動き始めていますよね。IOCの思惑に乗せられつつあるのかな?そんな気もする。」
最後に、話をこう締めくくった。
伊藤氏「かつてマッカーサーがGHQの最高司令官を解任された時、衆議院参議院両院が感謝決議文を送っている。それだけでなくマッカーサーが帰路に向かう沿道にはおよそ20万人の日本の国民がマッカーサーさんありがとうとお送りしたらしいです。バッハ会長がオリンピックが終わって帰る時に、果たしてどんな光景見られるのかな?」
「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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