阪神淡路大震災から30年、発災当日の神戸を撮影した神戸国際大学副学長・松崎太亮さんに訊く

阪神淡路大震災から30年、発災当日の神戸を撮影した神戸国際大学副学長・松崎太亮さんに訊く

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防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている「防災アワー」

この1週間、日本海側を中心にこの冬一番の強い寒波が長期間、広範囲に流れ込み、記録的な大雪となっています。2月4日には、北海道付近(三陸沖)の低気圧が急速に発達し、南から湿った空気を引っ張り込み、雪雲が発達。北海道・帯広市では半日で120㎝、24時間で124㎝の雪が降り、統計開始以来全国1位の記録を更新する大雪となりました。三陸沖の海水温が平年に比べ5度前後も高いことから、雪の元となる水蒸気が大量に供給されことも原因の一つです。
2月9日午前9時現在の積雪は(気象庁HPより)

青森県や新潟県、山形県では3mを超える積雪となっています。今後も雪の多い所では、大雪による交通への影響に警戒、なだれにもご注意ください。
除雪中の事故も発生しています。雪下ろしは2人以上で、面倒でも命綱やヘルメットを着用し、携帯電話もお持ちください。

さて、きょうの「防災アワー」
阪神淡路大震災から30年、神戸国際大学・副学長 松崎太輔(まつざき・たいすけ)さんのインタビューをお送りしました。

松崎さんは震災当時、神戸市役所職員として広報課で広報テレビ番組を担当。
家には8ミリのビデオカメラがあり、そのカメラを持って、自転車(ママチャリ)に乗り、震災当日の朝8時頃から街に飛び出していったそうです。

こちらがその時使用したビデオカメラ、持たせていただきましたが、かなり重いです。

松崎さんは「被害記録を撮りに行く」というスタンス、つまり報道カメラではないのでインタビューはしない、街の様子も引き(外観)で撮る、自分の目の前で助けを求める人がいたらカメラを置いて救助にあたる、ということを心に決めて家を出たそうです。
もともと長田区出身の松崎さんは、大規模火災に見舞われた長田区を見たときには「なんちゅうこっちゃ…須磨や長田がメチャクチャになっとる…」という声が思わず出てしまったとか…。
震災後7~8年は、PTSD・トラウマにもなり、映像では撮っていないのにご遺体の様子やにおいがフラッシュバックし、いきなり涙が出ることも多くあったそうです。

(↑ 当時の松崎さん)
一方「毎年1月17日には様々式典や催しが行われ、若い人やこども達が参加し『幸せ運べるように』という歌を歌ったり、防災訓練をする、ボランティア活動も広がった。ようやく『震災文化』が生まれつつある」と話してくださいました。
また、東日本大震災や熊本地震、最近では能登半島地震など他の被災地とつながることが風化を防ぐとのこと。
松崎さんは「阪神淡路大震災で得たことを伝えていく」ことを自分のライフワークとして、これまでインドネシアのスマトラやトルコなどでも、防災教育などに尽力されてきました。
現在は、スマホやタブレットで、当時の様子(ご自分が撮った映像)を街歩きしながら見ることができる「震災タイムスリップウォーク」というアプリを作るなどの活動もされています。

聞き逃した方はradikoでぜひお聴きください。

気象予報士 防災士 都庁・気象庁 担当記者 伊藤佳子






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