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文化放送に眠る安部公房のラジオドラマ台本「口」に迫る!【アーカイブの森 探訪記#31】
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昨年生誕100周年を迎えた安部公房。芥川賞を受賞した『壁 – S・カルマ氏の犯罪』、様々な言語で翻訳された『砂の女』などの小説や「友達」などの戯曲、詩集、演劇集団「安部公房スタジオ」を立ち上げての演劇公演など多岐にわたる活動を行っていたがその活動の中にラジオドラマも燦然と輝いている。
特に、文化放送に音源や台本が残っているのが『耳』(音源のみ)、『口』等3作。
なかでも『口』は、アンドロメダ号と呼ばれる様々なことを予言できる画期的な頭脳(機械装置)に人類の未来を聞くというもの。このアンドロメダ号は気象予報専門の頭脳「地球の皮」号や経済産業面を予報する「金の槌」号など様々な頭脳と連結しながら、世界全人類の各個人的条件までをも記憶しているという。
さながら、今のAIやChatGPTを超えた全知全能の存在とでもいおうか。
このアンドロメダ号に人類の将来の展望を聞くと、人間は進化して滅亡するという。その理由を聞くと…といったお話。
台本を読んだだけでも頁を繰る手が止まらず、音源を聞くとその臨場感に30分があっという間であった。
AIに仕事が奪われるなんて言葉が叫ばれ始めてはや幾月。この安部公房の作品の様にAIに全てをゆだねる世界が来た方が良いのか来ない方が良いのか考えてみるのも良いかもしれない。
執筆:針間矢隊員
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