テレビ局の切磋琢磨をリードしていたのはフジテレビ、ただし……?

テレビ局の切磋琢磨をリードしていたのはフジテレビ、ただし……?

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、1月20日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。この日、記者会見を行なっていたフジテレビについて、同局への出演経験も踏まえて語った。

角谷浩一「フジテレビって、一丸となって盛り上げる、お台場の文化祭、お祭りみたいなことするじゃないですか。ああいう印象があるわけ。編成だろうがスポーツだろうが報道だろうが。もともと事業部の人気がいちばんあって。テレビ局なのにテレビじゃなくて事業をしたい。イベントが楽しい、と思って入ってくる若い人もたくさんいる」

長野智子「はい」

角谷「そういう気風はずっと続いていると思うし、きょう辞める、と言っている幹部もそこで盛り上がってここまで来た人たちだから。ずっと右肩上がりだったんです。ところがほかの局はずっと低空飛行を続けていた。どうすればいいんだ、と。逸見政孝さんと幸田シャーミンさんの『(FNN)スーパータイム』」

長野「ありましたね。私、天気予報で出ていました」

角谷「そのころ僕はテレビ朝日の(夕方)6時のニュースをしていて、歯が立たない。お相撲でもあろうものなら、どんどん押されてしまう。『ニュースステーション』がニュースを変えた、といわれるけど、『スーパータイム』が変えた、というのが正しいと思う。キャスター2人が立ってしゃべる、というのがたいへん画期的だったわけ」

鈴木純子(文化放送アナウンサー)「あ~、そうか!」

角谷「ちんまり座って手を前に組んで『こんばんは』と言うのがニュースだと思っていたら、立ってしゃべる。これを考えた人は『きょうのわんこ』を考えた人ぐらいすごいと感じる。新しいチャレンジ、『こうしたらおもしろいんじゃないか』というアイディア、テレビの発想を超えるプランというのは、きっかけがフジテレビにたくさんあったと思う」

長野「私が『スーパータイム』でやっていた天気予報もスタジオの外から行う、という」

鈴木「いまは当たり前ですけど、先駆けだったんですね」

角谷「天気のために中継を出すなんて、という時代だったと思うんです。お金もかかったんだろうし。でもそうして断トツにいくわけ。テレビは誰かがやり始めてみんなマネっこする世界なのね。そういう切磋琢磨をものすごくリードしていたのはフジテレビだと思う」

長野「はい」

角谷「ただ低成長時代になったり地デジ化したり、いろんなことがあって、テレビを取り巻く環境が変わった。テレビを視聴することが難しくなってきた社会の中でどうするか。それでもいろんな知恵をみんな出して、テレビはここまで来た。オワコンだ、と言うのは簡単だけど、みんないろんな知恵を出している。ただ調子がいいとふんぞり返ってしまうところが、どの局にもある。気持ちが大きくなるんだね」

長野「テレビって80年代、私がいたころからいろんな時代を経てきて、その中に節目があるわけです。地デジも大きかったし、東日本大震災で、視聴者の方が見るものが変わってきた、という転換期もある。あとスマホが出てくるとか」

角谷「そうだねえ」

長野「7、8年ぐらい前に現場の社員が言っていたのは、東日本大震災があって、こういうような番組も必要ではないでしょうか、という企画を挙げていくと、現場の上司ではなく、割と経営の上層部のほうから『フジテレビはキラキラじゃなきゃダメでしょう』と。90年代のキラキライメージのことを求められる意見が出て却下されるようなことがあって。現場の指揮が難しい、みたいなことを聴きました」

長野智子アップデート」は平日午後330分500、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。 

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