輪島市町野町「もとやスーパー」本谷一知社長にきく
毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。
2025年1回目の放送は、年末取材した「能登半島地震」の被災地・輪島市の様子をお伝えしました。
こちらは倒壊した輪島塗の老舗「五島屋」の7階建てビル…解体が進んで道にはみ出した部分は撤去されていました。
朝市のあった場所はほぼ更地になっていましたが、朝市通りの家は崩れたり、ブルーシートをかぶっていたり…。
さらに、9月の豪雨災害で甚大な被害にあった輪島市町野町の「もとやスーパー」を取材しました。
町の唯一のスーパーで、地震のあとも天井が落ちて断水・停電の中、休まず営業を続けてきました。
しかし、9月の豪雨で店内は1m80cmの高さまで浸水。商品も金庫も通帳も全て流され、支援物資が届いても泥で置く場所がない状態になりました。
本谷一知社長がSNSでその状況を発信したところ、全国から泥出しだけで1200人が集まってくれたそうです。
防災でもSNSの時代、驚きます。
この店内には、テントやこたつもあって、寝泊りできるようにしてあります。
学生20~30人から被災地体験させてほしいという問い合わせが殺到しているとか…。
ピアノやこどもの遊具、支援物資もあり、人が集まれる場所にしています。
本谷社長に1年たってどういう気持ちかと聞くと「もう3年たったような気持ち。何回も心が折れて心が大きく変わった年だった。今年は「復興元年」と位置付けている。落ち込むのは一応終わり。受けた支援は必ず返す」と話してくれました。
「もとやスーパー」の周囲はまだ河川が氾濫したあと、復旧工事は終わっていません。
本谷社長は「少しの雨でもビクビクしている。雪が降ったら孤立する。今年は特別な冬になる」と話していました。
来週の「防災アワー」も能登半島地震から1年たった現地の様子をお送りします。
気象予報士 防災士 健康気象アドバイザー 伊藤佳子