【101回箱根駅伝】駒澤大学・藤田敦史監督「佐藤圭汰に本当に感謝している」〜復路終了インタビュー〜

【101回箱根駅伝】駒澤大学・藤田敦史監督「佐藤圭汰に本当に感謝している」〜復路終了インタビュー〜

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――復路、追い上げを見せたがレース全体を通して率直な感想は
「往路で思ったよりいい順位が取れなかった。タイム差も開いてしまった状況の中で、 復路でどういう戦いができるかというのが来年につながる1つのポイントになると思っていた。伊藤(蒼唯、3年、6区)、佐藤(圭汰、3年、7区区間賞、区間新)のところでしっかり押し上げる走りができ、残り3区間の2年生(安原海晴、村上響、小山翔也)がのびのびとチャレンジできたところは非常に良かった。常々言っているように、駒澤というチームは転んでもただで起きちゃいけないと思っていて。それを今回選手たちが体現してくれた。すごく監督としてありがたいという思いでいっぱい。この復路優勝は間違いなく来年につながる結果だと思うので、箱根駅伝に関わってくれた駒澤大学の全ての関係者の方に御礼を申し上げたい」

――佐藤選手の走りはどう評価するか
「実際はまだ7割、8割くらいしか戻ってきていなかったので、『大丈夫かな、どうかな』という心配をしながらレースを見てたところは正直あった。ただ実際に走っている姿を見たら私の杞憂に終わったなと。彼の走りにすごく勇気をもらった。彼の走りがなかったら復路新記録は絶対に出せなかったので、彼に本当に感謝をしている」

――佐藤選手のレース展開はどう指示していたのか
「ペースについてはある程度、大八木総監督と佐藤で話したうえで行かせた。 前半3kmを速く入って、間のところをしっかり2分50秒ペースで押していって、最後もう1回押し上げる、という理想的な走りを体現してくれた」

――佐藤選手はゲームチェンジャーとして起用してまさにその形になったか
「昨年の箱根は1区、2区、3区と自信のあるメンバーを並べて、そこを青山学院に潰されてしまったことで、もう何も手を打てない状況になってしまった。今年の箱根は、次の一手を打てるオーダーを組みたいというのは常々考えていたので、その次の一手というのが佐藤を7区で器用するという戦略だった。その通り、素晴らしい走りをしてくれたと思う」

――次の一手が見つかった上で、来年をどう戦っていくのか
「実際、佐藤は7区を任されるような選手ではなく、やはり往路を任される選手だと思う。最終学年の時にはしっかり往路の核になる区間で、圧倒的な走りを目指してほしいと思っている」
――今日の佐藤選手の走りは想定通りか、想定以上か
「区間記録を1分くらい更新するのは大体予想していた。ただ身体が大丈夫かなという心配の方のほうが強かった。その中でもきちんと素晴らしい走りをしてくれた」

――伊藤(蒼唯、3年)選手の走りはどう評価するか
「伊藤の状態は一番いい時に比べるとちょっと落ちてたかなというところはあるが、その中でも今まで積み上げてきたものがある。基礎的な力がついたこと、状態がそこまで上がってない中でも57分台でしっかり抑えることができたということを踏まえ、成長したなと思いながら見ていた。野村(昭夢、青山学院、4年)くんのところまではいかなかったものの、 彼の走りがあったからこそ、我々はまたそこから追っていけるような追撃体制を整えることができた。そこに関して非常に素晴らしかったと思っている」

――来年に向けて出走メンバーが複数残るが、総合優勝に向けてはどういう要素が必要か
「今回もそうだが、限られたメンバーで三大駅伝を戦ってきた。 なんとか体調不良、けが人もなくここまで来ることができたが、 例えば3冠を目指すとなった場合、選手層を増やしていかないと青山学院には太刀打ちできない。特に来年の箱根を戦う上ではもう少し選手層を厚くしたい」

――青山学院のレースはどう見ていたか
「やはり横綱のレースをしたな、と。ポイントとなる区間で確実に強さを持って走ってくるので、なかなか勝たせてくれない、と今回の駅伝でも感じた。ただ、いつもの大会だと往路で青山学院が逃げて、後半はどんどんタイム差を広げられてフィニッシュする展開が多かったが、今回に関しては我々のチームが芦ノ湖から差を詰められた。タイム差でいうと3分以上あったのが2分台に、最終的に2分40秒台まで詰めてフィニッシュできた。そこの部分に唯一私たちの付け入る隙があったかなと思う。この部分を来年の箱根にしっかり活かしていくことができれば、総合優勝というのも夢ではないなと思っているので1年間また努力をしていきたい」

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