【101回箱根駅伝】帝京大学・小林咲冴「主役になれると思っていたので10区を選んだ」~復路終了インタビュー~

【101回箱根駅伝】帝京大学・小林咲冴「主役になれると思っていたので10区を選んだ」~復路終了インタビュー~

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――襷をもらった瞬間の心境は
これが箱根なのかなと。緊張はなかった。小林(大晟、4年)さんからもらった時に、12位以降のチームは離れていたので3人(順天堂、東洋、東京国際)を抜ければいいと思っていました」

――考えていたことは?
「まだきつくなかったので、ペースを上げたりしたら相手がイラつくんじゃないかなと思っていた。全体のペースが落ちていたのでちょっと上げて揺さぶりをかけていました」

――監督からの指示は?
「後ろにつけばいいと言われたが、それを聞いて後悔したら嫌だったので、自分の感覚を大事にしました。(その理由は)相手にスパートをかけられても間に合うくらいの時間があったので、スパートをかけるならかけてこい、かけないのであれば1年生だからというのは関係なく最初からしかけようと思っていました」

――中央通りに入ってから一気にスパートをかけ始めた。
「こんなに応援されたのが初めてで、ところどころ知り合いが応援に来ているのも聞こえていた。ここで仕掛けたいというのはなく、友達からの応援の声があった時点で『友達いるしかっこいい姿を見せよう』と思ってペースをあげました。自分も疲れていないってことは相手も疲れてないなと。ストレスが溜まったら疲れるのも早くなる。自分は仕掛けているだけでストレスはたまらないので、楽しみながら相手にストレスを貯めさせようと思っていました」

――フィニッシュ直前の心境は
「残り1kmから『自分が1個順位を落としただけで予選会にまわってしまう』という緊張があって、東京国際が仕掛けた時にそれについていったら足がつる気がした。順天堂が疲れているのが分かったので、東洋が仕掛けたタイミングで自分もついていけば10位が獲れると思っていた。フィニッシュ地点が見えた時に東京国際と東洋には追いつけないと思ったが、順天堂を見たら逃げ切れると思った。 フィニッシュした時には山中(博生、4年)さんと高島(大空、4年)さんが来てくれて泣いてしまいました」

――16人で唯一の1年生で。同級生に「経験」というお土産を持って帰りたい、そのためにいろいろなことを学びたいと言っていたが、何を学んだか?
「自分が箱根を走ったことで、同級生は『自分が次は』と刺激を受けていると思う。まずシード権を獲れたので、ここから自分たちの学年が強くなって、帝京自体を強くさせていけると思う。その点では同級生にいい刺激を与えられました」

――来年以降はどの区間を走って、どんな選手になっていきたいか?
「来年も10区を走りたいですが、この区間を走るぐらいのレベルではダメだと思うので、まずは往路に行って、往路で戦える選手になるだけでなく、卒業する時には山中さんを超えます。それだけです」

――昔からレース中は周りがよく見えているように見えるが?
「冷静なのかはわかりませんが、自分の中で楽しいと思えた時は強いなというのがあって、今日は楽しいと思えた。周りから見たら冷静だったんだと思います。練習の時もそうなんですが、周りが辛い顔する時って楽しくて、『自分の方が強いんだ』と思える。 自分がきつい時は周りを見て楽しくなろうと思っていたので、今日のレースも周りを見た時に疲れている顔をしていて楽しかったです」

――1人だけの1年生の選出。かなりの覚悟を持って望んでいたのか?
「10区は自分で行きたいと言った。1週間くらい前に7、8、10区でどの区間行くかと聞かれた時に、10区を1年生で走る緊張はあったが、じゃあ10区行ってもっと緊張してやろうと思っていた。10区に決めた時点で覚悟はしていたので、役割を果たせてよかったです」

――レース前の10区の印象は?
「順位を落としたら1番責められてしまうが、逆に言ったら10位にギリギリで入れたら主役になれるチャンス。自分は主役か主役じゃないかで言ったら主役になれると思っていたので10区を選んだ。今回はおいしいところを持っていけました」

――これからどんな選手になりたいか?
「これで満足したらもうこれ以上はない。強い先輩もいっぱいいるので、まずは先輩たちの背中を追いかけて、絶対に次は自分たちで決めた目標を達成できるように、また1年間頑張りたいです」

――すごく自信があるように見えるが、その自信の要因はどこにあるのか?
「サッカーの試合を見るのが好きで、海外のサッカー選手たちが大事な試合で楽しみながらプレーしているシーンを見ていて、自分もこうなりたいと昔から思っていた。昔から自分はメンタルが強いと自分に言い聞かせてきたので、それがメンタルの強くなった要因だと思います」

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