「守り手を守る」松尾一郎・東大大学院客員教授は語る

「守り手を守る」松尾一郎・東大大学院客員教授は語る

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毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお届けしている番組です。

能登半島地震からまもなく1年になります。
能登では元日の最大震度7の地震以降、震度1以上の地震が2000回以上起きています。
先月26日には、輪島市や志賀町で最大震度5弱の地震が発生しました。
4年にわたる地震活動の一つと見られていますが、
輪島市の方にお話を伺うと「やっと少しホッとしてきたところだったのに、もう本当にやめてほしい」という声が聞かれました。
気象庁の青木重樹・地震津波対策企画官は会見で「なかなかいつまでとは申し上げにくい。現在の地震学の知見では判断できないところがある。
引き続き気象庁では監視を続けていく。被災の方は大変ご苦労・ご心配されていると思うが、引き続き強い揺れや津波にご注意いただきたい」

と話していました。


さて、きょうの「防災アワー」
タイムライン防災の第一人者、東京大学大学院客員教授の松尾一郎先生に
「守り手を守る」というテーマでお話いただきました。


災害時に逃げ遅れた人を救助しているのは警察や消防の方々ですが、災害時に「地域を守る人々」を松尾先生は「守り手」と称しているそうです。
松尾先生によりますと、例えば洪水時、内水氾濫から浸水地域を守る排水機場の操作員さんが「守り手」になります。
排水機場は、国や県が作って、捜査や管理は市町村に委託するケースが多く、その操作員は市町村から操作委託された地元の自治会や市民で、1回あたり数千円というボランティア的な請負だとか。
2021年8月、佐賀県小城市の排水機場で75才の操作員が、長引く大雨で3日間張り付きで操作を行った際、ゴミの除去機械に巻き込まれ亡くなりました。
松尾先生は特に九州北部で同様のことが起こる可能性が高いとして、「操作員の命を守るため」の取組を進めています。
河川管理者、市町村、操作員、住民代表が集まり「操作員の退避ルール」について話し合い確認し合っているそうです。
「守り手を守る」…大切なことですよね。

聞き逃した方は「防災アワー」radikoでぜひお聞きください。

冬型の気圧配置で寒気が入りやすくなっています。
きょう15日(日)朝の最低気温は東京都心で0.8度、八王子マイナス3.1度。
関東は広く氷点下の冷え込みとなり、今シーズン最も寒い朝を迎えました。
日本海側では雪が降り、関東を含む太平洋側では晴れて空気が乾燥しています。
きょうも関東の太平洋側で20%台まで湿度が下がる所がありそうです。
火の取り扱い、風邪にも十分ご注意ください。

気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子





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